年間ベストの最後は一般小説部門。やるやる言ってて、結局週末になってしまった。
チョイスした五作に順列は無し。いつもなら一作だけ年間ベスト1を選ぶところなんだけど、今年は「該当作無し」で。読んだ量の割りには、当たりが少なかった年だった気がする。読む方の感受性が摩耗してきただけなのかもしれないけど……。
⇒去年の結果はこちら。
●チョコレートコスモス [恩田陸]
●夏草の記憶 [トマス・H・クック]
●ラス・マンチャス通信 [平山瑞穂]
●さよなら妖精 [米澤穂信]
●亡国のイージス [福井晴敏]
『チョコレートコスモス』は恩田陸は「やれば出来る子」説を改めて証明して見せた一冊。読んだら止まらないノンストップ感と、文字だから表現出来る演劇空間の凄みに圧倒された。まだまだ先がある、というかこれからが円熟期だと思うので、今後も引き続き期待。
トマス・H・クックはもう一冊読んだ『緋色の記憶』とどちらにするか悩んだのだけど、最初に読んだ『夏草の記憶』の方をプッシュ。非モテ童貞少年の哀愁と苦悩。ささやかな裏切りがもたらした計り知れないしっぺ返し。想像の斜め上を行くラスト。いま思い出してもゾッとする。洋モノ苦手な人もこれは読んで欲しいなあ。
三冊目は『ラス・マンチャス通信』で。これを読んで、やはりファンタジーノベル大賞は侮れないなと思った。奇想がここにあったよ。
ブレイク気味(現状ではまだまだブレイクじゃ無いと思うので)の米澤穂信。何冊か読んだ中でどれにするか悩んだ末に『さよなら妖精』を推すことにした。高二病と青春の蹉跌を描いた名作。この「痛さ」は半端無い。
最後の一作は『亡国のイージス』で。超今更って感じだけど、やはり面白いものは面白いのだ。エンタメ度としてはこれが一番だな。これでやっと『終戦のローレライ』に手が出せる。
以上で2006年の年間ベスト企画は全て終了。2006年の新刊は一冊しかベストに入っていないのが反省ポイント。さすがにちょっと情けない気がしてきた。今年はなるべく旬のモノは旬のうちに読みたいなあ。
投稿者 nununi : February 4, 2007 01:34 AM