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宇和町役場前
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卯之町駅
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| 卯之町駅着(10:43)。駅から下りるなり熱気に包まれる筆者。暑い。暑いよ(涙)。卯之町というのは宇和町のかつての呼び名で、宇和島藩の在郷町として知られてきた。在郷町とは、藩や幕府の意向で作られたのではなく、農村部に自然発生的に形成された都市集落のことを指す。小盆地の中にある小さな街だが、歴史があるだけに古くからの遺構が数多く残っており、博物館などの施設も多い。
ということで、急遽決まった宇和町観光。この街の見所は美しい町並みと、街の規模からすると異常に多い博物館巡り。駅を下りてしばらく歩くと右手には宇和町役場。その前を国道56号が走っている。近くのバス停で時間を確認。ラッキーなことに愛媛県歴史文化博物館行きのバスがすぐに来るらしい。まずはここに行ってみよう。
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愛媛県歴史文化博物館
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宇和町を見下ろす
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バスに乗ること約5分。ビックリする位の斜度の道をガンガン登っていくとその先に見えてくるのが愛媛県歴史文化博物館(\500)。デカイ。総工費164億!1994年に愛媛県が建てた博物館。もの凄く立派なんだが、何故これ程の箱モノが松山でなく宇和町に?松山の市電やら、昔の大街道(松山の繁華街)の町並み、古代の住居跡なんての原寸大で再現されていて、確かにこれは金がかかっている。
伊予国の歴史を先史時代から現代に至るまで、丁寧に解説してくれているので、歴史好きはかなり楽しめると思う。幕末まで続いた宇和島伊達藩に比べて、他藩は幕府の譜代大名が入れ替わり立ち替わりで治めていたので、いま一つインパクトが弱いのだが、全藩の支配大名の一覧を図表でわかりやすく解説してくれているので、これはかなり楽しめた。
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古い家
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| 結局1時間半くらいは博物館に居ただろうか。気づいてみると次のバスまで30分以上あるよ。仕方ないので徒歩で駅まで戻ることに。ここで「バスを待つ」という選択肢が出てこないのが筆者の歩き好きと貧乏症故だったりする。
山を切り開いて作った博物館だけに展望はいい。宇和町は盆地にある街だが、標高は意外に高く200メートルもある。とはいえこの程度の標高では、この酷暑の中では何の気休めにもならない。内陸部の盆地の蒸し暑さは相当なもので、これでかなり体力が損耗。しんどい。
昼飯は駅傍のラーメン屋で手早くすませ、本格的に中心部に入っていく。国道を渡ってしばらく進むと左右に宇和町の商店街が立ち並ぶ。言うだけあって古い建築物が随所にある。商店街の家並みと調和していてなかなかいい雰囲気だ。まずは右折。いくつか観るべきスポットはあるのだが、とりあえずは高野長英の隠れ家からチェックしていこう。
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古い商店
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高野長英隠家玄関
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| 天保期、蛮社の獄で永牢の刑に処せられた蘭学者高野長英。獄舎が火事となり、一時放免されるも、その後牢に戻らずそのまま脱走。以後、6年間、幕府の追っ手を避け、日本各地を転々とする逃避行が続くわけだが、なんとこの宇和町(卯之町)にも長英は来ていた。宇和島藩はさすがに外様の伊達家が治めていただけあって、幕府に追われる知識人たちを匿ったり、援助の手をさしのべたりと、懐の深いところを見せている。
長英はこの地に友人の蘭方医二宮啓作を頼って身を寄せていたのだが、期間としては1回目が3ヶ月、2回目はわずか10日間といずれも短い。この「隠れ家」と称されている建物は二宮啓作宅の離れで、いまでは平屋だが、これは当時二階建てだった家の、長英が潜んでいたという二階部分だけ建て直したもの。
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高野長英隠家
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中町の家並み
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| 続いて宇和町先哲記念会館へ。ここは二宮啓作をはじめとする、宇和町出身の偉い人々をこぞって紹介するスポット。かなり最近出来たようで外観は周囲に合わせて和風にしてあるが、中身は実に近代的。役場はボロだったけど、お金持ちなのか宇和町は?しかし近代以降になるとだんだん生臭くなってきて、単に地元政治家をアピールしているだけのような気が……。
ここで学遊券と名付けられたお得なセット券を購入(\400)。宇和町の4つの施設(先哲記念会館、民具館、開明館、米博物館)をすべて見て回れる券なのだが、普通に全部観たら1件につき200円なのでこれは買っておくべき。先哲記念館を早々に辞し(宇和町の偉い人たちすんません)、いよいよ中町の町並みの中に入っていく。
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宇和町先哲記念会館
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中町その3
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中町その1
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中町その2
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| 先哲記念会館から少し先を左に向かうと中町に入る。この街は元々宇和島街道の宿場の一つ。当時の建造物を積極的に残す施策を宇和町は打ち出しており、数百メートル程ではあるが、江戸末期から明治初期の建造物がこの先美しく立ち並んでいる。ま、東海道で言えば、蒲原宿や関宿みたいなもんだな。
いちおう観光ゾーンの筈なのだが、このお盆シーズンだというのに、人影はまばら。そりゃこんな炎天下の日中に出歩かないか、普通……。おかげで、ゆっくりと見て回れるからありがたい。旧家の中がそのまま喫茶スペースになっていたりして、いろいろ工夫しているのが楽しい。
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民具館
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| 中町の通りを山側に少し登っていくと右側にこれまた新装されたばかりと思しき民具館なる施設を発見。宇和町近辺で使われていた民具の数々計5,000点余が一同に展示されているのだがこれは圧巻。食器から工具、農具類、家具類に至るまで、幅広く集められた民具が所狭しと並べられている。昭和40年代まで街の娯楽の中心であった栄座の関連資料も展示されていてこちらも興味深い。
数が多いのは良いと思うのだが、説明が少ないのが難点と言えば難点。出来れば、細かい説明がそれぞれ欲しかったりもするところだが、数が多いし、なにしろ入館料200円だからこんなもんかなあ。民俗フェチならそれでも見るだけの価値はあると思う。
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民具館内部
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