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2002年夏紀行 新潟→北東北→函館

2002/08/15

file:6 函館3

二十間坂をつらつらと下って函館港湾部へと向かう。時間は16時に近い。20:18発の快速海峡の指定を予約してあるので20時には駅まで戻らなくてはならない。残りは正味4時間。函館山に登るのを諦めたおかげでなんとか予定のコースはこなせそうな気がしてきた。

まずは神社チェックということで豊川稲荷を参拝。19世紀後半に建てられたもので、名前からすると愛知県の豊川稲荷から勧請されたものなのだろう。商売繁盛が御利益。この周辺の町名も豊川町となっている。函館八幡宮や護国神社の広大さに比べるとかなり地味ではあるが落ち着いた雰囲気の静かな社殿だ。

いい雰囲気
豊川稲荷
渋い外観
北方民族資料館
ここで思い出したかのようにマイナー博物館歴訪の旅を再開。函館市北方民族資料館(\300)に行ってみよう。この資料館はかつての日本銀行函館支店の建物を再利用したもの。内部にはアイヌを初めとしたオホーツク沿岸の数々の北方民族の史料が展示されている。以前同趣旨の展示を上野の国立博物館で見たことがあるのだが、当然のことながら規模が段違い。豊富な衣類や民具を間近で見ることが出来これはかなり楽しい。

マイナーなテーマを扱っているせいか、シーズン中にもかかわらず館内がガラガラだった。ちなみに写真に写っている緑色の人形はコロポックルな皆さん。アイヌに伝わるフキの下に棲む妖精?唯一これだけが撮影OKだった。

ちょっと怖い
コロポックルな皆さん
綺麗なグリーン すごいオブジェだ もだーん
相馬株式会社
第一歩の地碑
函館港
北方民族資料館を出て右手に進むと基坂から下ってきた道にぶつかる。右の角に見える緑色の建物が株式会社相馬。1916年に竣工したルネサンス式の商家建築。相馬家は道内屈指の名門老舗(って自分とこのHPに書いてある)らしい。基坂を左折して登っていくと先ほどの旧函館区公会堂だが、ここは右折して港湾部へ向かう。レジャーボートや漁船、遠くには貨物船らしき舟影も見える。

前方に見える謎の白いオブジェは北海道第一歩の地碑だ。北海道の入口として栄えた函館にあって、始めて訪れた人間がまず最初に踏みしめた大地がこの場所であったのだと云う。不思議な形状は熊と碇を表す。1968年完成。

オサレな感じ
金森倉庫群
北海道土産がたくさん
その反対側
港湾部に沿って歩いていくといよいよ最大の混雑地帯、金森倉庫群に突入である。いかにも港町函館な雰囲気を醸し出す赤煉瓦の小洒落た建造物がそれだ。1909年に建造された金森倉庫を1988年以降順次観光用に改造。以後続々と改造が進み、一大ショッピングモールに変貌してしまったのが現在の姿である。

人混みを避けて倉庫の裏手に回る。こちらには日本最古のコンクリート電柱が残されている。建造は1923年。函館水電(現在の北海道電力)によって建てられたものだが、未だに現役なのが驚きだ。高さ約10メートル。角錐型の電柱とは珍しい。この後近くの喫茶店で小休止。さすがに疲れた。紅茶と焼きたてのスコーンが美味かったぞ。

コンクリート電柱
日本最古の
コンクリート電柱
そろそろ夕暮れが近い。自転車を使うにしても、さすがに函館を一日で見て回るのはかなりの強行軍だ。本日の最終目的地立待岬へと進路を定める。立待岬は函館山の東端にあたり、函館港からは南へ3キロ弱。市電もバスもそこまでは通っていないので、徒歩では到底考えられないプランだ。時間が無いので市電のコースを途中までトレース。ペダルを踏む脚がかなりへばってきた。

碧血碑(函館戦争の幕軍の戦死者を弔う)は大回りして山沿いに進めば立ち寄ることも出来たのだが、時間的に厳しいのでパス。幕末フリークとしてはかなり悔しい事態だ。ショボーンとしながら住宅地の中を抜けていくとやがて市営墓地の中に居る自分に気付く。石川啄木の墓が実はこの地にある。岩手出身の啄木だが「死ぬときは函館に行って死ぬ」という本人の遺志に従い遺骨がここに埋葬されているのだ。

風見鶏がプリティ
石川啄木一族の墓
美しい
立待岬
少し引いてみた
立待岬遠景
墓地からの長い坂を上りきるとあとは下るだけ。眼前には立待岬の絶景。爽快過ぎて死にそうなんですけど。天気はどうやらこのまま保ちそうだ。うぅ来て良かった……。

立待岬について調べてみたが、アイヌ語の「ヨコウシ」(待ち伏せする所、魚を捕るために立って待つ場所)もしくは、「ピウシ」(岩上で魚を待ち、ヤスでとる所)に由来するらしいのだがどちらが正しいのか、それとも共に同じ意味なのかは勉強不足の筆者には判然としなかった。周囲の断崖絶壁は函館山を形作っている溶岩が冷え固まったもの。晴れていれば対岸の津軽半島が見えるらしいのだが、日頃の行いためか目にすることは出来なかった。

立待岬で放心すること10分。気付くともう18時をまわっている。辺りが徐々に暗くなってきた。イカ釣り漁船の灯が遠くに見える。晩飯の事を考えると潮時だろう。元来たコースを途中まで戻り、今後は反対側の大森浜側を疾走。ホテル函館ロイヤルが見えてきた辺りで左折。最後の函館グルメとして駅近くの店で塩ラーメンを食してみる。函館ではラーメンといえば塩がメインなのだ。空腹故かもしれないがこれまた美味い。

函館駅到着(19:40)。自転車を折りたたんで快速海峡のホームへ。階段が無い函館駅の構造は輪行者にはありがたい。一日という短時間ながら効率よく函館を回ることが出来てかなり満足度は高い。適度な疲労感と共に函館を去る(20:18)。うつらうつらしているうちに青函トンネルを抜けて青森に到着(22:52)。ああ、またしても本州に帰ってきてしまった。

函館ももうおしまい
夜の函館

小野不由美の緑の我が家を思い出しますな
ワープ
余録

函館山麓を走行している最中発見してしまったワープゾーン。遊んでいる子供がいなくて落書きだけが地面にあるとけっこう不気味なものである。

ようやく次回で最終日盛岡観光編へゴーだ。

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