2000年1月

正月だけで5冊読んじゃってこりゃいいペースと思ったのも束の間、後半息切れ。
購入ペースは変わらないので、積ん読コーナーに本はたまる一方。

書籍名
作家名
出版社
価格
コメント
お薦め度
王妃の離婚 佐藤賢一 集英社
\1,900
言わずと知れた直木賞受賞作。実に気持ちのいい大団円が○。
★★★★
ブギーポップカウントダウンン
エンブリオ侵蝕
上遠野浩平 メディア
ワークス
\510
筆早いです。ちとクオリティ落ちてきたような。
★★★
文藝春秋
\1,950
泣くねぇ。あいかわらず達者。安心して読める。
★★★★
早川書房
\560
美しくもバカバカしいラスト。
★★☆
祥伝社
\1,700
思い掛けないキャラに会えて、小夜子以来のファンは嬉しい。
★★★
講談社
\800
このシリーズ誰も好きになれないんですけど。
★★☆
日本の山を殺すな! 石川徹也 宝島社
\660
行ったことのあるところが多いだけに興味深し。
★★☆
コーランと聖書の対話 久山宗彦 講談社
\600
期待と違った内容。なじめず。
★☆

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王妃の離婚 [佐藤賢一] ★★★★ 集英社 (\1,900) [Amazon]

王妃の離婚

かつてはカルチェ・ラタンきっての神童と言われたフランソワもいまではうらぶれた田舎弁護士。失意の過去から未だ立ち直れずにいるこの男が偶然傍聴したのは王妃の離婚裁判だった。被告は王妃。原告はフランス国王。圧倒的に不利な王妃の弁護に志願するフランソワ。失われた誇りを取り戻すため男は闘う。

えっと、直木賞取ったのこれだったっけ。あらすじ書いてみるだけで熱い内容。以前に読んだ『傭兵ピエール』も並々ならぬ熱い男の生きざまを描いた作品だっただけに、本作でもその辺の期待は全く裏切られることはない。加えて法廷劇の面白さが加わり、無敵の完成度を誇っている。今回も予定調和的なラストに泣かされるんだけど、こうなるとわかってても泣かされてしまう豪腕に感服。[2000/01]

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ブギーポップカウントダウン エンブリオ侵蝕
[上遠野浩平] 
★★★ メディアワークス 電撃文庫 (\510) [Amazon] ※書影無し

誰もが内に秘めているという可能性を目覚めさせるエンブリオ。謎の存在エンブリオに翻弄され、思わぬ才能を覚醒させ、人生を変えられていく人々。最強の存在との闘いを運命づけられた少年の行く手にあるものは……

わらわらとメディアミックス化が進行中のブギーポップシリーズ。コミック連載も始まって、実写映画になるわ、テレビアニメにもなるわで、めでたい限り。完全に商業ベースの路線に乗ってしまったのがややファンとしては残念だが、こりゃわがままか。本作はどう見ても終ってないのできっと近日中に続巻が出るのでしょう。評価はそれ読んでからかな。[2000/01] ⇒次巻

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秘密 [東野圭吾] ★★★★ 文藝春秋 (\1,950) [Amazon]

秘密

妻と娘を乗せたバスが事故に巻き込まれ、妻は死亡、娘も意識不明の重体に。しかし意識を取り戻した娘には死んだはずの妻の意識が宿っていた。戸惑いながらも、妻の魂を持った「娘」との生活を始める男。誰にも言えないふたりの秘密の始まりだった。

ちょっと意味合いは違うんだけど、これって『スキップ』の逆?ざっと読んだ時にふと思ったのがこれで、いつも悲惨な目にあうのはダンナの方なのであった。これは想像を絶するつらさだよ。いやほんと。泣けます。ラストのオチはちょっと予想外。そこまでやるかと思った。ま、でもこのおかげで話が引き締まったのは事実。[2000/01]

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吸血鬼エフェメラ [大原まり子] ★★☆ 早川書房 ハヤカワ文庫 (\560) [Amazon]

吸血鬼エフェメラ

地球上に存在する知的生命体は人類だけではなかった。人類から吸血鬼と呼ばれ忌み嫌われた一族。差別と迫害の歴史を乗り越えてきた彼らに、最大の危難が降りかかる。空前絶後の大迫害を前に彼らの取った生き残り策とは。

なんか深刻そうな話に見えちゃいますが、大原まり子の作品なんで、その辺非常に能天気。色彩感溢れる都市描写があいかわらずイケてます。ラストシーンは実にバカバカしいんだけど、とっても美しい巻引きだと思います。[2000/01]

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象と耳鳴り [恩田陸] ★★★ 祥伝社 (\1,700) [Amazon]

象と耳鳴り

象を見ると耳鳴りがするという老婦人。ある地方都市の都市伝説。耀変天目の秘密。巨大給水塔をめぐる冒険。恩田陸の新境地を開く本格推理短編集。

なんと本格である。わたしは雑誌連載を全然おっかけていない人なので、刊行された時はびっくり。こんな風に切り込んでくるとは、さすが恩田陸あなどるべからずである。主人公が懐かしい人物であるという点も、『小夜子』以来のファンとしては望外の喜び。[2000/01]

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月は幽咽のデバイス [森博嗣] ★★☆ 講談社 講談社ノベルズ (\800) [Amazon]

月は幽咽のデバイス (講談社ノベルス)

薔薇屋敷、はたまた月夜邸とも呼ばれるとある豪邸には、狼男が巣食うという無気味な噂が流れていた。そして起る殺人事件。室内であるにもかかわらず部屋はびしょ濡れで、死体の四肢は人間業とは思えぬ力であり得ない方向にねじまがっていた。天才?科学者瀬在丸紅子が解き明かす驚愕の真実とは。

瀬在丸紅子シリーズ(と言っていいのか?)もはや3作目。お願い犀川センセイ帰ってきてください。この連中がどうも馴染めないわたしは、本シリーズは未だしっくりきません。別れた亭主&その愛人との男女間のどろどろも勘弁して欲しい。[2000/01] ⇒次巻

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日本の山を殺すな!
[石川徹也] ★★☆ 宝島社 宝島新書 (\660) [Amazon] ※書影無し

数多くの名山が、無意味な公共事業や、意味をとりちがえた環境保護の中で傷つけられ、計り知れないダメージを受けている。日本各地の様々な事例を元に、現在の山岳環境の実情に鋭く迫る。

一応へなちょことはいえ、山登りを趣味にしている人間なので、そこそこ奥地に来たつもりでも、砂防ダムがそこかしこに作られていたり、無残に裸地化してしまった場所なんてのも見てきてるので、ああやっぱりというのが素直な感想。世界遺産になるってのも良し悪しあるわけだ。[2000/01]

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コーランと聖書の対話
[久山宗彦] ★☆ 講談社 講談現代新書 (\600) [Amazon] ※書影無し

中東のイスラム大国エジプト。しかし総人口の1割強をキリスト教徒が占めている。神の啓示という共通の根を持ちながら、対立のみが目立つ両教徒。両者の相互理解の道を現地の人々との交流をふまえ模索する。

コプト教会について知る機会は少ないのでこの点は興味が惹かれた。が、コーランと聖書をつきあわせて、両者の類似点や違いを解説してってくれる本かと思ってたので、当てが外れた感じ。[2000/01]

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