読んだ本の半分が祥伝社文庫の中編小説シリーズ。
ってことでいちおう十六冊読んではいるものの、実質十冊ちょい程度というところか。
今月は思ったより仕事が忙しくなってしまい読めなかった。
しかし『マイナス・ゼロ』『麦の海に沈む果実』『ファイアストーム』の三冊は大収穫。
けっこう今月は打率が良かったと思います。
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| マイナス・ゼロ | 広瀬正 | 集英社 |
\500
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お見事です。
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★★★★ |
| 不可触民 | 山際素男 | 光文社 |
\476
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知らないことはたくさんある。
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★★★ |
| puzzle (パズル) | 恩田陸 | 祥伝社 |
\381
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話題の祥伝社中編小説群の一品
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★★★ |
| この島でいちばん高いところ | 近藤史恵 | 祥伝社 |
\381
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いろいろと惜しい。
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★★☆ |
| 生存者、一名 | 歌野晶午 | 祥伝社 |
\381
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なるほどねなオチ。
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★★☆ |
| なつこ、孤島に囚われ。 | 西澤保彦 | 祥伝社 |
\381
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なつこセンセ最高です。
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★★☆ |
| 文字禍の館 | 倉阪鬼一郎 | 祥伝社 |
\381
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単純な名字で良かった。
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★★☆ |
| 麦の海に沈む果実 | 恩田陸 | 講談社 |
\1,800
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どこにもない三月の国。やはり学園モノはいいですな。
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★★★☆ |
| リアルヘヴンへようこそ | 牧野修 | 廣済堂出版 |
\552
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電波系おやじ大活躍
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★★★ |
| 幕末遊撃隊 | 池波正太郎 | 集英社 |
\500
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あいかわらず泣かす。料理もうまそう(笑)。
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★★★ |
| 秋山完 | 朝日ソノラマ |
\476
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未完成の印象
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★★★☆ | |
| 0番目の男 | 山之口洋 | 祥伝社 |
\381
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どうしてウズベキスタン?
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★★☆ |
| 西城秀樹のおかげです | 森奈津子 | イースト ・プレス |
\1,600
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エロいよ。
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★★★ |
| 耀変黙示録II 布都の章 炎の蜃気楼31 |
桑原水菜 | 集英社 |
\495
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今年は二冊だけ?
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★★★ |
| 「森を守れ」が森を殺す | 田中淳夫 | 新潮社 |
\562
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目からウロコ本。なかなか良いです。
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★★★ |
| 渡部好恵 渡部潤一 |
オーエス 出版 |
\1,300
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時間つぶしに。
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★★☆ |
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マイナス・ゼロ [広瀬正] ★★★★ 集英社 集英社文庫 (\500) [Amazon] |
| ついでに…… 『ねじの回転』@恩田陸 <<これも時間ネタ。 |
核を保有。五億もの人口を擁し、眠れる大国としていまも成長を続けるインド。しかし総人口の四分の一にあたる二億五千万人もの人々が不可触民として不当な差別を受け続けている。三千年間続いてきたインドのカースト社会で横行する被差別民虐待の現状を明らかにするノンフィクション。
日常的に行われるブラーミン(バラモン)階級からの差別の数々。暴行。殺人。詐欺。レイプ。全く機能していない警察組織。そして深刻な貧困。牛糞から未消化の穀物を抜き取って食べなくてはならない程の貧困は想像の域を遥かに越えていた。驚くべき事件の数々もあまりに凄惨すぎて実感がまるで湧いてこないのだ。歴史的背景から培ってきたメンタリティが根本的に違うのだろうが、徹底的に差別され、搾取の果ての極貧の中にいる人々がこの国には二億五千万人も存在する。
元々は三一書房から出版されたもので、初版は1981年。この本自体は二十年近く前の作品。だが先日読んだ朝日新聞でもインドのカースト差別についての記事が掲載されていた。三千年続いてきたカーストという強固な枷はやはりそう容易に外せるものではないのだろう。[2000/11]

廃墟の孤島で発見された三つの死体。体育館での餓死死体。「屋上」で発見された墜落死体。そして映画館の座席で息絶えていた感電死体。三人の死亡時間は限りなく近いのだという、果たして事故か殺人か。島を訪れた二人の検事が謎に迫る。
祥伝社文庫十五周年記念書き下ろしシリーズの中の一作。価格400円(税込)ってことからも分かるとおり短いです。原稿用紙200枚分も無いかも。中編小説と銘打ってるけど短編に近い味わいです。ものの一時間で読了。
これってバカミス?島田荘司もびっくりの大スペクタクルにひとりで受けまくってしまいました。いちおう伏線張ってるけど、これは予想出来ないって。「屋上」の死体もすごいが、感電の理由がちと弱いような。これで死ねるのか…
しかし特筆すべきは主人公が関根春だってことだろう。予備知識無しで読んだので思わぬご褒美にファンはにんまりなのである。ところでこの島、モデルはやはり軍艦島でしょうか。廃墟描写の美しさは恩田ワールド入ってます。美しい。廃墟マニアの聖地として、一度は訪れて見たいところではあります。「こんなこと」がしょっちゅう起こるんじゃたまったもんじゃないけどね(笑)。[2000/11]
夏休みを利用して海へのバカンスに出かけた五人の女子高生たち。しかし彼女たちはハプニングで無人島に取り残されることになってしまう。そして島にはもう一人の人物が。殺人鬼による惨劇の幕が切って落とされた時彼女たちは?
短かすぎ。せっかく五人も女の子出しているのに、生き生きとした彼女たちの個性を見せ切れないうちに終わってしまっている。この枚数で最後に「あの子たちは、ただ行ってしまっただけなんじゃないか」なんて生き残った奴に言われても説得力ないですってば。「そんなわけねえだろ、生きたかったに決まってるじゃん」って突っ込みたくもなります。倍くらいのボリュームで読みたかった。ミステリ的にもひねりが弱い、っていうかそもそもひねりすらないか。[2000/11]
爆破テロを起こした新興宗教・真の道福音教会の過激分子六名は司直の手を逃れるため絶海の孤島へと逃亡した。そこは外界から完全に閉ざされた無人島。しばしの休息を過ごす彼らだったが、姿無き殺人者により次々とメンバーが殺されていく。最後に残ったただ一人の「生存者」とは!?
とても久しぶりの歌野晶午。講談社から出てた初期の三冊しか読んでないのです。なんだか目立たないですねこの人。同時期のいわゆる新本格な人々の中ではややもすると埋もれてしまった感があります。これがすごい!っていう強烈な武器が無いからだろうか。
今回の祥伝社文庫<無人島>四部作の中では短い中ですっきりまとまっているという点ではこれが一番。登場人物たちを個性的に描ききろうとするとどうしてもこの分量ではつらい。オチもなかなか。でも一体どっちなのさ?[2000/11]
お笑い系百合族作家森奈津子はある晩ゴージャスな美女に誘拐され孤島に幽閉されてしまう。瞬く間に環境に順応し豪華なバカンスを堪能する彼女だったが、隣の島では奇妙な殺人事件が発生していた。異常に妄想癖の強い奈津子は様々な憶測を巡らせるのだが……
お色気系お笑いミステリ。この作家『解体諸因』しか読んだことなかったんですけど、こういうのも書くんですね。全然イメージ変わってしまいそうです。この壮絶にイッてしまっている奈津子センセのキャラクターが絶妙です。次から次へと妄想を膨らませ煩悩世界ずぶずぶとはまり込んでいく奈津子センセ。文章のあまりのバカバカしさにも爆笑させられてしまった。他でシリーズになってるのかな。[2000/11]
| ついでに…… 『西条秀樹のおかげです』@森奈津子 <<森奈津子センセは実在します。 |
オカルト雑誌『グノーシス』編集者の聘塚の元へ届いた一通の招待状。同行者は二名まで。姓は漢字一文字なら十五画以上。漢字二文字ならば計二十五画以上という奇妙な条件が付けられていた。館を訪れた三人に降りかかる悪夢のような文字禍の数々。
西澤保彦の『なつこ、孤島に囚われ。』で、作中の倉阪鬼一郎は肩に黒猫のぬいぐるみを乗せているという描写があり気になってはいたのだが、げげっ、著者近影に黒猫のミーコちゃんが写ってるよ。って、これネタですか。本当にいつも乗っけてるんですか?普段道歩いてるときも話しかけたりしてるんでしょうか。やばそうなオーラを感じます。怪奇作家たるもの自らのキャラクター作りも大事なのでしょうか。
と、作者の話は置いといて、本編ですが、漢字の国。日本に生まれて良かったと感じさせる怪作。翻訳は不可能ですな。バカミス一歩手前。ぎりぎりの攻防であります。当たり前の話ながら、それぞれの字の意味を踏まえた上で文字禍は起こっていくのでなんとか耐えられます。読み飛ばさずによく考えて読んでみよう。しかし最後のオチ。やはり館の主は作者自身だということ?[2000/11]

三月以外にやってくる転校生は学園に災いをもたらす。湿原に囲まれた全寮制の私立校へ二月の最後の日に転校してきた少女理瀬。そこは独自のしきたりや慣習が支配する永遠の三月の帝国だった。演奏会場から失踪した功。湿原に囲まれた庭園で消えた麗子。そしてついに現実の殺人が……
ファンを自称しておきながらこれだけ新作を読まずにほっとく人間もなかなかいないと思うけどようやく読みました。恩田陸の新作。それも学園モノとなればもったいなくてなかなか読めません。1998年に出版された『三月は深き紅の淵を』の第四話「回転木馬」を翻案したのが本作。一挙416ページの大ボリューム。装丁にも幻想的な物語の雰囲気が良く出ています。こちらも前作同様デザインは京極夏彦のところですね。
『六番目の小夜子』は「そこ」を通り過ぎていく生徒たちと、永遠に変わらず「そこ」にありつづける学園との対比の妙が印象的だったと思います。生徒たちは束の間の時をそこで過ごしますがやがてはそこを出て行きます。
それに反して本作では全ての人々は学園に囚われています。学内では望む限りの教育を受けられる反面、外出すらも容易には許されない生徒たち。人の死さえも学園の秩序を揺るがすことは出来ない。学園に君臨するかに見える校長も未だ学園の呪縛から逃れられないひとりの虜囚でしかない。ラストで学園から旅立っていく理瀬。しかし彼女もまた新たな学園の囚われ人としてやがてそこへ戻ってくる。
これは『六番目の小夜子』で描かれた「かれら」なるものの時と所を変えた復讐譚なのではないだろうか。などと深読みしてしまうわたしなのでした。
作中作として『三月は深き紅の淵を』がここでも登場。どうやらこれからも登場してきそうな扱われたかたです。このメタな世界をどこまで広げるつもりなのか期待は高まる。数年に一作でいいから学園シリーズは続けて欲しい。[2000/11] ⇒次巻
| ついでに…… 『白い花の舞い散る時間』@友桐夏 <<ちょっと雰囲気似てる。 |
都築瞬の住む恵比須台ニュータウンでは不思議な事件が相次いでいた。リアルヘブンと呼ばれる奇妙な電子メールが届いた日から人々の心は魔に侵されていく。緊張が最大限に達した夜。ついに惨劇の幕が切って落とされる。
牧野作品を読むのもこれで三冊目。最初に読んだ『スィート・リトル・ベイビィ』はいまいちだったものの、『忌まわしい匣』はなかなか良い短編集だった。というより、ようやく牧野修の読み方を判ってきたというべきなのだろか。
嫌悪感をいかに引き出すか。視覚だけでなく、嗅覚や触角まで動員してありとあらゆる方面から攻めて来るあたりはなかなかよろしいです。腐肉にわく蛆虫。はみ出た臓物。ずり落ちる皮膚。そして牧野作品お馴染みの電波人間クン!本作のヒットは毒電波受けまくりの中年男都築貞夫パパだろう。ゾンビ猫三匹引き連れて、妄想まき散らしながらの大活躍。とてもげんなりしました(誉めてます)。はじめに呪いがあるのではなく、呪いがあるのではないかという人の心が呪いを生み出すのだという牧野理論も面白かったな。[2000/11]
心形刀流伊庭道場の跡取り伊庭八郎秀頴。十六歳まで学問一筋に打ち込んでいた八郎だったが不治の病に冒され自らの死期を悟る。にわかに剣の鬼と化した八郎は瞬く間にその才能を開花させていく。時代の流れは幕末へ。将軍警護の任を帯び八郎は京都へと旅立つ。そこは尊王攘夷の嵐が吹き荒れる騒乱の地だった。
ここ数年遠ざかっていた池波正太郎。三大シリーズ+真田太平記を読んでしまってとりあえずおなかいっぱい。な感じはしていたのだけれど、借りて読む機会があったので久々に読んでみました。
シリーズものの続編ではないし、既読の作品というわけでもないのに、すっと、なんの違和感もなく池波正太郎的世界に入り込めてしまうあたりさすがは大家の貫禄。独特のリズムを持つ情趣に溢れた池波文体はやっぱり良いですね。ストイックに自らの生き様を貫く男と、それを静かに見守る女たち、いつもながらの池波節全開で心地好い世界ではあります。
ちなみに作中で八郎が左腕を切り落とされた早川の三枚橋はここ。なんにも知らずについこないだ自転車で通り過ぎていました。この本読んでから出掛けていればもっと別の感慨があっただろうに。ちょっと惜しい気がする。[2000/11]
地球との行き来を絶たれて数百年。劣悪環境下の火星で日々の生活を送る人類の末裔たち。セーガニア帝国の戦闘機に撃墜された少年パイロットカズマ。そこは人食い魔女の伝説で知られる悪名高きマリネリス峡谷だった。
名作『ぺリぺティアの福音』の完結から14ヶ月。久々の新作に期待大、であったのだが、なんとも未完成品を読んでしまったような物足りなさが残る。物語の軸を主人公であるカズマに置くにはあまりに庭師タミジ・ローウェルの手記のボリュームは大きすぎる。全体であと1.5倍のボリュームは欲しかったところ。
とはいえ、喚起するSF的イメージの美しさはこの作者ならでは。繁茂するヴィシュニア。火星の太陽族たち。庭師タミジの手押し車。そしてはかなくも切ないファイアストームの幻影。これだけで十分満足ではあるのだが、これだけ個々のパーツが良く出来ていると、全体的な仕上がりも相応のものを求めたくなってしまうのは読者のわがままだろうか。[2000/11]
西暦2010年。深刻な環境問題を打破すべく、時のウズベキスタン政府は優秀な技術者であるマカロフをクローン技術によって大量に生み出すことを計画する。クローン化の条件として七十年の人口冬眠を申し出たマカロフが目覚めた未来の世界。そこで自らの無数の分身の姿を見ることになる。
どうでもいい話かもしれませんが、なぜにウズベキスタン?というのが最初の疑問だっりして。確かに舞台が日本じゃ盛り上がらない気がしないでもないけれども。今回の祥伝社文庫の企画モノを何冊か読んでいて感じるのが「中編小説」として満足出来るものが少ないということ。本作も枝葉をつけて長編として書いてみたほうがより面白くなったのではないだろうか。主人公が最後に到達した境地は丁寧にエピソードを積み重ねていけばもっと感動的なオチに持っていけた筈。ラストの感動的エピソードも主人公の妻に関しての描写が足りないために、いまひとつ説得力を持ちえなかったように思います。[2000/11]
人類を突然襲った謎の疫病。人類に絶滅の危機が迫る。感染を逃れた女学生早乙女千絵の生活を描く表題作。バナナワニ園で繰り広げられる恐るべき魔宴を描いた「悶絶!バナナワニ園!」。庭に落ちてきたUFOの始末をめぐる女三人の戦いを描く「地球娘による地球外クッキング」等、計七編の作品を収録したSF短編集。
……なんてあらすじを書くのもバカバカしい、お笑い話のオンパレード。肩の力を抜いて読んでみましょう。でも絶対に家の中で読むべきです。電車内で読みはじめてしまったわたしは笑いを押し殺すの苦労しました。西澤保彦の『なつこ、孤島に囚われ。』に主演なされていた森奈津子先生は実在したのです。不勉強ながらわたくし全く存じませんでした。エロ+アホの融合が実にバカバカしくて楽しい。「ああっ、もう後生ですから」の台詞が頭から抜けません。他の作品も探して読んでみよう。[2000/11]
ヒルコ流しの謎を追って熊野の地を転々とする高耶たちは畏るべき神威を目の当たりにする。その一方で、各地で降り注ぐ金色の雨の謎、着実に闇の勢力を伸長させていく信長陣営、そして無気味な動きを見せる成田譲の暗躍、赤鯨衆をめぐる情勢はますます厳しさを増していく。
別シリーズ書いてるせいか今年はミラージュの新刊が少なかったような。結局二冊だけ?こんだけ間が空いてしまうと前回までのあらすじ思い出すの大変なんだけどなあ。頼むからあらすじと登場人物リストはもっと詳しいモノを載せて下さい>コバルトの人。既に相当こんがらがって訳わからんです。着実に本筋は進んではいるようだがその歩みは遅々として進まない。まあ、気長に最後まで付き合うつもりなので、クオリティ下げずに頑張って欲しい。[2000/11] ⇒次巻
森林は決して酸素の供給源ではない/森林は水源を涵養しない/日本が木材輸入をやめても熱帯雨林は救われない/ホタルは汚れた川の方が住みやすい。これまで常識とされていた概念に疑問を投げかけ徹底検証。誤った理論による環境保護に警鐘を鳴らす。
とりあえず一冊買ってみました新潮OH!文庫。このごろこの手のノンフィクション系文庫の創刊ラッシュだけどさすが老舗の大手出版社。創刊時に五十冊もの膨大なラインナップを揃えてきた。本書はその中の一冊。これだけ点数があると一冊くらいは興味があるジャンルがあろうというもの。
「森林保護」に関しての通説を片っ端から覆していく。その明快な語り口は耳?に心地よく、目からウロコがぼろぼろ落ちていく。木材を燃料として使用していた江戸時代の方が現在よりも山林の荒廃は進んでいた話や、人工林の生長は自然林を上回るというような話は素直に感心しながら読ませてもらった。
もっとも作者は専門の研究者というわけではないので、種々のデータは孫引きが多く、一概に全てをふむふむと信じてしまうのもどうかとは思う。作中で作者自身も語っているように多くの異論もあるだろう。しかし、大事なのは問題意識を持ってまず考えてみることであり、そうした意味で本書は十分有用な問題提起をしてくれている。文庫化するだけの価値はある本だった。[2000/11]
地球の誕生から、太陽系の成り立ち、九つの惑星の姿、そして銀河系や遥かな星々に至るまで、誰もが日常で一度は疑問に思ったことのある宇宙についての様々な疑問を明快に解説。この本を読めばわかる!
このチョイス浮いてるかも。仕事の資料で読んだ本なんだけどこのHPに例外はありません。たとえエロ本だろうが実用書だろうが全部紹介していきます。この本はいわゆる雑学本。地球から始まって最後は天体観測まで、ひととおり広く浅く紹介しています。時間つぶしに読む分にはとても楽しいと思います。
科学少年だったわたしは幼少のみぎり、学研の学習漫画『宇宙のひみつ』に心をときめかしておりましたが、あのころと比べて我々が知る宇宙の姿って、さほど変わっていないんじゃないだろうか。未だに人類は月以外の天体に立っていないし、冥王星は未知の星だし、宇宙の果ては有るんだか無いんだよかよくわからない。あと一ヶ月で2001年だけどまだまだ宇宙の旅はあまりに遠い。[2000/11]