ペースは上がらず5冊に終わる。探していた『天夢航海』をやっと読めたのが収穫かな。
佐藤友哉はなぜか、まだ他の作品を読みたい欲望が募ってきてる。何故だ。
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コメント |
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| 天夢航海 | 谷山由紀 | 朝日ソノラマ | \490 |
連作短編集。ネットの評判は伊達じゃなかった。
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★★★☆ |
| 宝島 下 グインサーガ外伝17 |
栗本薫 | 早川書房 | \540 |
別になくてもいい作品だった。
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★★☆ |
| フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人 |
佐藤友哉 | 講談社 | \880 |
ヲタ男子向け。
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★★☆ |
| 掌の中の小鳥 | 加納朋子 | 東京創元社 | \540 |
今回も和みます。
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★★★☆ |
| 樒/榁 | 殊能将之 | 講談社 | \700 |
あの名探偵が登場。
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★★★ |
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天夢航海
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| ついでに…… 『こんなに緑の森の中』@谷山由紀 <<三作目。 |
伝説の海賊クルドの財宝を求めて遥かなる南洋へと旅立ったイシュトヴァーン一行。しかし凶悪な海賊たちの襲撃を受け、船は燃やされ、仲間たちを連れ去られてしまう。なんとか逃げ延びたイシュトヴァーンは、対立する海賊団のリーダー、<<黒い公爵>>ラドゥ・グレイの庇護を受けることを選んだ。しかし苦難の末にたどり着いた「宝島」では思いもよらぬ惨劇が待ち構えているのだった。
外伝17巻。上下巻組の下巻の方。外伝18巻にはならず、あくまでも17巻の下巻ということらしい。あとで数えるときに混乱しそうだな。ラドゥ・グレイの寵童となったイシュトヴァーン。上巻に引き続き、儚げでお美しく、かつての彼を知るものとしてはあまりに衝撃的。あまりにご都合主義だったこれまでの経緯に、いちおうの言い訳は施されているのだが、この巻でも、偶然重要アイテムを持って逃げてきてしまったり、地震に巻き込まれてふと気が付くと偶然海岸に出ていて、偶然逃げる船まで近くに用意されていたりと、何もやってることは変わっていないので説得力は皆無である。
それはそれはあっさりと序盤で死んでしまうラン。実はここが一番の山場だったりして。ひたすらラドゥとの会話のみで進行するストーリー。受動的に流されるままクルドの島を目指すイシュトヴァーン、やる気無さ過ぎ。この儚げな美少年のどこがどう間違えば、スタフォロス砦の陽気な赤い傭兵になるのか不思議でたまらない。[2002/11]
妹が死んだ。自殺だった。そんな時、公彦の前に現れた男は一本のビデオテープを差し出した。テープには凄惨な妹のレイプシーンが録画されていた。そして男の手渡したメモには犯人の娘たちの正確な行動予定が……。一方、公彦の幼馴染明日美には、不思議な能力があった、話題の連続殺人犯、突き刺しジャックと視界を共有することができるのだ。それも殺人の瞬間のみ……。二人の事件が一つになるとき、意外な真相が明らかになる。
第21回のメフィスト賞受賞作品。数々の色物作家を送り出してきたこの賞だが、とうとう極めつけを送り出してしまったというべきか。ミステリ界へのヲタク属性の流入というのは避けられない流れなんだろう。高里椎奈の受賞とその後の活躍ははヲタ腐女子層がミステリの受け皿として無視できない数になってきていることを示しているのだろうし、ヲタ男子層を相手にしても、十分勝負になるって考えたんだろうな>講談社。しっかり続編も出てるし。
マルチがどうとかCCさくらがどうとか、本編には何の関係も無いところでヲタネタを連発。一般人を光速で置き去りにしていくのだが、臆面も無くエロゲーのテキストのような内輪受けネタを書けるのも十代作家ならではといったところか。十年経って本人読んだら、羞恥のあまり自殺しそうなくらいイタイ文章だぞ。主人公の唾棄すべき壊れようだけは素晴らしかったので、続きも読んでしまいそうだ。[2002/11] ⇒次巻
久しぶりにかつての想い人の消息を知らされた僕は、その思わぬ境遇に心を揺さぶられる。学生時代に彼女が取ったある行動にはどんな意味があったのか。回想の中から浮かび上がる意外な真実を描く表題作をはじめ、とあるパーティ会場で出会った、魅力的な女性、紗英をめぐるさまざまな事件の顛末を描く、連作短編集。
1995年に刊行された同名作品の文庫版。文庫版の初版は2001年だから文庫化まで6年かかったことになる。相変わらず創元は文庫化が遅い。2年で文庫落ちさせるところもあるのにこの違いは何なのだろう。本書では五編の短編を収録しているが、最初の三篇までは創元推理に1993年〜1994年にかけて掲載された作品。そして残りの二編が書き下ろし。
『ななつのこ』『魔法飛行』とキレのいい連作短編をリリースしてきただけあって、やはりこのスタイルは加納朋子には一番しっくり来るようだ。前二作の主人公がうら若い女性だったのに対して、本作ではそれよりは多少年のいった男性になっており、その分、以前感じていたような、ベタベタに甘ったるいスィートな展開は控え目になっている。その分純粋にミステリとしての各編の味わいを素直に楽しむことが出来た。それにしても主人公は羨ましい。[2002/11]
香川県の山深い温泉地へとやってきた「とある」名探偵。久々にゆっくりと骨休みでもと思っていたその思惑は見事に外れ、またしても宿で起こった殺人事件に巻き込まれる。密室の中で怪死を遂げた被害者。近隣の山中には天狗伝説を、今なお受け継ぐ小祠が残されており、被害者はそのご神体で天狗の斧に執心だったというのだが、果たして事件と伝説はどのような関係があるのだろうか。
講談社ノベルズ20周年記念企画「密室本」の一冊。歴代メフィスト賞受賞作家による、密室をテーマとした競作シリーズ。今回は古本で購入してしまったので、非密室本だな。殊能将之は第13回のメフィスト賞受賞作家。今にして思えば、デビュー作はメフィスト賞的にいくと、全然普通の話だったよなあ(かなりの褒め言葉)。
殊能作品なので、探偵と言えば、当然石動戯作が登場するのかと思っていると、ここでひねりが入っていて、前作『鏡の中は日曜日』で登場した水城将臣一行が登場して意表を衝かれる。もっとも驚かされたのはここまで。全体が二部構成になっていて、前半を水城が、後半では石動が事件を捌く。この事件の舞台は同じ場所なのだが、時間軸がずらされていて、この点が趣向といえば、趣向なのだが、本当にそれだけだったりするので、期待し過ぎていると肩透かしを食わされる。常に、新鮮な仕掛けを取り入れてくるこの作者としてはやや物足りないが、この薄さではこんなもんか。タイトルは、ちと無理矢理過ぎ。本編に全然関係ないじゃん。[2002/11]