ライトノベルが多かったせいもあるけど珍しく14冊も読めた月。
一押しはやっぱり『アラビアの夜の種族』で。
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コメント |
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| 空の境界 上 | 奈須きのこ | 講談社 | \1,100 |
とりあえず笠井潔は空気読め。
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★★★ |
| 空の境界 下 | \1,200 | ||||
| 山本剛 | 角川書店 | \500 |
たまにはこういうのも。
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★★☆ | |
| 山本剛 | 角川書店 | \500 |
いいかなってことで。
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★★☆ | |
| 山本剛 | 角川書店 | \500 |
読んでみたよ。
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★★☆ | |
| Q&A | 恩田陸 | 幻冬舎 | \1700 |
新たな引き出しを発見。
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★★★☆ |
| 古川日出男 | 角川書店 | \2700 |
アーダム様最高です。
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★★★★ | |
| 辻村深月 | 講談社 | \800 |
ちょっと面白くなってきた。
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★★★ | |
| 上遠野浩平 | メディア ワークス |
\610 |
もっとガリガリ尖って欲しい。
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★★★ | |
| 撓田村事件 iの遠近法的倒錯 |
小川勝己 | 新潮社 | \1,900 |
ジュブナイルな横溝オマージュ作品。
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★★★☆ |
| 野尻抱介 | 早川書房 | \1,500 |
このワクワク感が溜まらない。
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★★★☆ | |
| 飛鳥部勝則 | 徳間書店 | \914 |
気怠くていい話。
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★★★ | |
| 栗本薫 岩間リュウ 若菜等+Ki 梅津裕一 |
同人誌 | \- |
なんとサイン入り本w
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★★ | |
| 栗本薫 | 同人誌 | \1,619 |
あらゆる意味で凶星。
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★★ | |
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空の境界 上・下
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| ついでに…… 『隣り合わせの灰と青春』@ベニー松山 <<ファミコン版ウィズ1のノベライズ。 『風よ龍に届いているか』@ベニー松山 <<ファミコン版ウィズ2+3のノベライズ。 |

校舎に閉じこめられてしまった8人の高校生たち。8人のうちの誰か1人が秋の文化祭で自殺している。自殺者の想いが彼らを縛り付けるのか。自分の事を思い出して欲しいと願う「犯人」は彼らの心に揺さぶりをかける。片瀬充が、清水あやめが、そして藤本昭彦が奇怪な形で校舎内から姿を消していく。残された者たちの間に戦慄が駆け抜ける。
第31回のメフィスト賞受賞作品。上・中・下の3分冊で6月〜8月にかけて連続刊行されている。本編はその中編部分。が、わざわざ巻を分けている意義があまり感じられないのは残念。ラストの引きも弱い。長いので三等分してみましたぐらいの意味しか感じ取れない。あとは商業的な理由かな(ってあるのか?)。このクソ暑い季節に出てしまったのは不運だと思うけど。
これまで描かれなかった、キャラクターそれぞれの個人的事情が丁寧に書き込まれ、これで少しは面白くなってきたかな、というところ。もう少し若い時に読んでいれば、心に響く作品であったのかもしれない。半分の人間が消えて、これで残りは四人。普通に考えれば鷹野と深月が最後に残ると思うのだが、この二人意外に直接会話するシーンが少ないので、仲がいいのかどうかよくわからない。一向に現れないサカキクンの存在も気になる。オチがまるで予想がつかないのでこの点はどう片を付けるのか楽しみだ。[2004/07] ⇒次巻
若くして皇帝となったローティフェルドは鬱屈した日々を過ごしていた。封印されていた闘争と破壊の化身ルルド・バイパーの復活に手を貸してしまった時、彼の平穏な生活は終焉を迎えることになる。陰謀による暗殺者の手をからくも逃れてたローティフェルドは、奪われた皇位を取り戻すべく立ち上がる。しかし復活した超兵器はルルドだけでは無かった……。
上遠野浩平23作目の作品。電撃から出ているがブギーポップ系のシリーズとは異なる、が、全くリンクしていないわけでも無さそう。緩やかに他シリーズとリンクしているのが上遠野作品の特徴と言えば特徴。本作は、高度文明の崩壊後に成立した魔法文明という建前で描かれるファンタジー作品。ルルド・バイパーが男?でガッカリした人(推定10万以上)。これはイラストに騙されたなんとかさんの部類に入るのかもしれない。紛らわしく包帯巻いてるんじゃねえよ。
って、怒りはこの辺で鎮めておいて、本編の感想をば。成り行きから皇帝になってみたものの、全ては人任せでお飾りの自分。そんなローティフェルドがルルドとの出会いをきっかけとして自らの存在意義を見いだしつつ、人間的成長を遂げていく。わりかし普通といえば普通過ぎるタイプのお話。この作家にしては、尖っていないと言うか、痛さが少なくて物足りない。凡作。長年の読者としては、他はもういいからともかくブギーを終わらせてくれってところだな。[2004/07]

中学三年の春。阿久津智明の平穏な日々は突如として終わりを迎えた。東京からの転校生桑島佳史の無惨な死。その死体は村の伝承を見立てたかのように、下半身を噛みちぎられた姿で発見される。過疎の村に突如として巻き起こった猟奇殺人事件。そして新たな犠牲者が。事件の淵源は30年前にこの村で起きたある出来事にあるようなのだが……。
2002年刊行。『葬列』でデビューした小川勝己の五作目の作品。撓田村は「しおなだむら」と読む。岡山県の寒村を舞台とし、古来より続く旧弊やら言い伝えと、現代的な風俗とがバランス良く配合された佳品。ヨコミゾ的なおどろおどろしさが、今の時代でもアレンジ次第では違和感なく使い物になることを見せてくれた。
『葬列』を読んだときにも感じたのだが、読ませる力はあるのに妙に視点がばらついて落ち着かないのは本作でも改善されておらず残念。過去の事件を複数絡めてくる構成は刑事役として、主人公の祖父と、藤枝刑事の二人を登場させてしまったことで、話が膨らみすぎてしまい、広げた風呂敷を畳むのに苦慮しているように見えた。どうせなら智明視点に絞って書いてみても良かったかな。少年の日の終わりを描いた作品としては、なかなかの出来だけに勿体ない。[2004/07]

西暦2006年。太陽系第一惑星水星に異変が生じた。そこで発見された謎の建造物は次々と資材を射出。遂には太陽軌道を覆う直径8,000万キロもの巨大なリングを形成するに至った。日照量が激減した地球では天変地異が発生し人類は破滅の危機に陥る。事態を打開すべく、原子力宇宙戦艦ファランクスが就航する。乗員となった白石亜紀が水星で見たものとは。
2002年刊行。1999年〜2000年にかけて「SFマガジン」に掲載された短編作品「太陽の簒奪者」「蒼白の黒体輻射」「失われた思索」をリライトした上で長編作品に改稿したもの。2003年星雲賞・日本長編部門受賞。またベストSF2002の国内部門で第1位にランクインしている。
ライトノベル畑での作品発表が多かった野尻抱介が、腰を据えてハードエスエフをとことん追求してみましたってのが本作。元々『ロケットガール』シリーズにしても『ふわふわの泉』にしてもエスエフ的ガジェットはたっぷり内包されていただけに、ファンとしては嬉しい試みだろう。魅力的な謎の提示とセンスオブワンダー且つ科学的な解法。全編に溢れる宇宙への憧憬。各方面から高い評価を受けているのも納得。読み手に与える高揚感はなかなか得難いものがある。[2004/07]

高名な画家山田明の私設美術館開館を祝して開催されたパーティ。集められた人々は山田に対して様々な悪意を持つ者たちだった。開館のその日、展示室は惨劇の場と化していた。一人は腸を引き出されて殺され、また一人は矢を突き刺されて、そしてまた一人は歯を抜き取られて……。凄惨な大量殺人にはいったい何の目的があったのか。
飛鳥部勝則7作目の長編作品。2002年刊行。いつもながら退廃感漂いまくりの飛鳥部作品である。人間失格寸前のエキセントリックな登場人物たち。性的モラルが崩壊してる女性陣。微妙に負け組陣営の主人公。ちょっと他に真似が出来ない境地に達してしまっている。正直売れ筋にはならないと思うんだけど自分としては好みの作家。
ちなみにバラバというのは聖書に出てくる人物で当時の極悪人。処刑されるところを恩赦で命拾いをする。どちらの命を助けるかと問われた民衆は「バラバの方を」と口々に叫んで、イエスの死を望んだとされる。
新聞記者の主人公が事件の謎を追いかけていくのだが終盤で別に探偵役が登場。悪いキャラクターでは無いと思うけど、これはちょっと唐突。この人物の個性が強すぎて作品のトーンが変わってしまっているくらい。警察は一体何やってたんだよという疑念もあって、どうして犯人が放置されていたのかが謎。雰囲気重視でもいいけどね。[2004/07]
マルガで病気療養中のアルド・ナリスを訪問した魔導師宰相ヴァレリウス。しかしその相貌には色濃い焦燥感が滲み出ていた。深夜の訪問の目的とは。二人の関係に大きな変化が訪れる一夜の出来事を描いた「凶星」。暗黒オイヤ神の力を得たリンダによって、囚われ人となったアムネリスはそこで陰惨な陵辱を受けることに「アムネリアの蜜」他、四編を収録。
1996年発行の同人誌。その筋には有名な悪書でグインサーガ凋落の転回点とも言える一冊。これまで縁が無くて読むことが出来なかったのだが、諸般の事情で強制貸し出しされてしまったので読んでみた。
問題の「凶星」はソフトバージョンなので、意外にもそれなりに読める。知らずに読んだら何が起こったのか判らないくらい描写を控えているので、なんでノーマルのヴァレリウスがナリスを襲わなきゃならないのかという、大前提さえスルー出来ればなんとかなる(それが無理なんだけどな)。全四編のうち辛うじて読む必要があるのはそれくらい。何分同人誌なので作家が好きなように書いているわけで、ついていける読者だけが読めばいい。なのでツッコミはこの程度で。[2004/07]
マルガで病気療養中のアルド・ナリスを訪問した魔導師宰相ヴァレリウス。しかしその相貌には色濃い焦燥感が滲み出ていた。深夜の訪問の目的とは。二人の関係に大きな変化が訪れる一夜の出来事を描いた「凶星」。運命の夜を越えて結びついた二人のその後を描いた「マルガ/夜明け前」「ふたり」他、五編を収録。
こちらも同人誌。2000年刊行。『FULL HOUSE3』に収録されていた「凶星」がパワーアップして再登場。あれでやめておけばいいものを、信者にそそのかされて書く気になってしまったらしい。直接的な性描写を出来るだけ避けていた旧版に比べてると、生々しくも品の無い描写が頻出し、非信者系読者を大いに萎えさせてくれる。
「マルガ/夜明け前」「ふたり」は"強姦"⇒"真実の愛"に目覚めたらしい、ナリナリとヴァレリウスの相互賛美がだらだらと続く脱力エピソード。「恋知らず-カイ-」「楽士の恋」は儚げなナリナリに人生を狂わされてしまった下々の皆さんの悲劇を描く短編。こっちの方がまだマシだったかな。メインキャラで無い分、どういじっても抵抗が少ない。
刊行タイミング的には正伝の72巻〜73巻の頃かな。かねてから、ちょっとヤバイんじゃないの、ってな位やおい化&内容の空疎化が進行していた本編が、本格的にどうしようもなくダメになっていった時期。自分の感想読んでいてもこの頃からアンチに変わってる。ダメなのは同人誌だけで止めておいてくれれば良かったんだけど、栗本薫は老醜という言葉が今最も相応しい作家だろう。[2004/07]