3月は12冊。イチオシはやはり『ユージニア』か。
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コメント |
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| Missing 神隠しの物語 | 甲田学人 | メディア ワークス |
\570 |
悪霊シリーズっぽい感じ。
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★★★ |
| 後藤勝 | 双葉社 | \1,524 |
藤山のコメントが泣ける。
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★★★☆ | |
| 君がいる風景 | 平谷美樹 | 朝日ソノラマ | \495 |
イラストが地味過ぎる。
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★★★☆ |
| 日明恩 | 講談社 | \1,900 |
ヌルイ警察小説。
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★★★ | |
| 関根博寿 | アスペクト | \641 |
旬を外しすぎた。
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★★☆ | |
| 女王の百年密室 | 森博嗣 | 幻冬舎 | \900 |
そろそろ限界かも。
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★★★ |
| 山本弘 | 角川書店 | \430 |
フェブラリーには萌えにくい。
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★★★☆ | |
| 小川一水 | 朝日ソノラマ | \552 |
綺麗に収束。
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★★★ | |
| 栗本薫 | 早川書房 | \540 |
今回もナリナリのお話し。
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★★☆ | |
| 新本格魔法少女りすか2 | 西尾維新 | 講談社 | \880 |
あえて小学生にしてるんだろうなあ。
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★★★☆ |
| 恩田陸 | 角川書店 | \1,700 |
もう一人の主役は都市金沢。
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★★★☆ | |
| 向一陽 | 講談社 | \780 |
地下河川、暗川に萌え。
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★★★ | |
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Missing 神隠しの物語
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| ついでに…… 『クロノス・ジョウンターの伝説』 @梶尾真治<<こちらも時間メロドラマ。 |

年々増え続ける密造拳銃。その流通ルートを解明すべく武本は今日も池袋の街を走る。捜査の過程で出会った宮田と名乗る男は厚生省の麻薬捜査官だった。拳銃と麻薬。国際社会の底知れぬ暗闇の中で二つの事件は繋がりを持っていた。警察組織から切り離されながらも、武本はコンビを組む潮崎と共にその謎に迫っていく。
第25回メフィスト賞受賞作品。2002年刊行。本来であればノベルスで出るのが通常だから、ハードカバーで出ている本書は破格の扱い。それだけ評価が高いということか。なんでも有りのメフィスト賞にしても、本作は珍しい程の社会派路線。あか抜けない街、池袋を舞台に泥臭く展開していく警察小説だ。登場してくるのはほとんど男のみ。熱いぜ。
硬派で生真面目な体育会系刑事と、ミステリ(特に警察小説)大好きなボンボンというミスマッチの妙を楽しむお話なのだが、もう一人の主役とも言うべき宮田の存在が思いの外大きくて主役ペアとのバランス取りに苦労している感がある。潮田の度を超えた脳天気さは重苦しい作品の雰囲気を和らげる存在にはなっているのだけれども、反面で重厚なハードボイルド世界を完膚無きまでにぶちこわしてしまっても居るわけでこれまた存在が微妙。コミカルに振るのか、殺伐に振るのか、はたまた両方やってみたいのか絞り切れていなかった。うーん、ハードカバーで出すほどかね。今後どれだけ筆力が上がるかどうかは未知数だが、続巻も出ているようなので手に入ったら読んでみたい。[2005/03]
| ついでに……警察小説三冊 『新宿鮫』 @大沢在昌 [Amazon] <<バイオレンス重視ならこれで。 『マークスの山』@高村薫 [Amazon] <<警察組織の描写が嫌すぎる重苦しさ。 『RIKO 女神の永遠』@ [Amazon] <<セクシャル寄り。ここの警察も嫌な組織だ。 |
城塞都市ヴァンクールに集った八人の冒険者たち。彼らは酒場で出会った謎の男の依頼を受ける。報酬は一人あたり100万GP!破格の条件にパーティは色めき立つ。依頼は三枚の地図を探すこと。かくして迷宮へ海へ辺境へと波乱に満ちた冒険の旅が始まる。TRPG「アドバンスト・ウィザードリィ」初のリプレイ本が登場。
1995年刊行。筆者は1968年生まれのゲーマー兼ライター。今は亡き懐かしのログアウト冒険文庫からの登場だ。『アドバンスト・ウィザードリィ』 [Amazon] はパソコン版の『ウィザードリィ べイン・オブ・ザ・ コズミック・フォージ(BCF)』『ウィザードリィ クルセイダー・オブ・ダークサーパント(CDS)』をベースにしたTRGP。最近はあまり見ない気がするけどリプレイ本って昔は良く出ていたよな。TRPGの競技人口って昔は多かったのかな。
TRPGをやらない人間がこの本を読んでしまう段階で既に間違い。TRPGのウィズって、ファミコンのウィズとはまるで別物なのな。BCFやCDSをベースにしているのもマニアック。呪文の名称からして違うので激しく違和感。終盤の壮絶な突っ走り具合にも驚いた。あんなの有りなのかよ??[2005/03]

サエバ・ミチルが迷い込んだ街は奇妙な場所だった。その王国は誰にも知られることなく100年もの間存続してきたのだと云う。人民を統べるのは美しき女王。争いもなく、貧困も飢餓もない理想郷での暮らし。ここでは死すらも存在しない。そんなユートピアで発生した「殺人」事件。閉ざされた女王の居室で一体何が起きたのか。
2000年に刊行された作品 [Amazon] のノベルズ版。2001年刊だから僅か一年でノベルズ送りとは幻冬舎も手が早い。その後2003年に幻冬舎文庫 [Amazon] 入り。更に2004年に新潮文庫版 [Amazon] も刊行されている。売れっ子ともなるとやはり扱いが違うのか。
未来の地球。外界から人工的に隔絶された異世界での密室殺人劇を描く。この国では死亡したり治癒不能と判断されると冷凍保存が施されることになっている。これは「永い眠り」と称され、将来の医療技術の発達に望みを託す。従ってこの世界では死は存在し得ず、死がない以上殺人という概念もありえない。という、特殊な限定条件の中での殺人について、外来者である主人公が思索を巡らすというストーリー。
この作者独特の、時折挿入される散文詩のような詩句がとにかく性に合わなくてダメ。ファン的にはここが持ち味なのにってところだろうから、読者として向いていないのかも。本筋としてのミステリ部分、密室殺人の真相はやっぱりというか、そりゃそうでしょというか、予想の範疇を越えない物足りない内容。主人公とその従者のロボットにはちょっとした仕掛けが施されていて、未来世界ならではのエスエフ的なギミックには意表を突かれた。この点は面白かったかな。[2005/03]
1998年。突如として地球上の6ヶ所に発生した謎の重力異常地帯<<スポット>>。重力場の異常は低気圧の発生を促し、世界規模での気象変動が発生する。中心地帯の半径10マイル内外では電磁波誘導現象が発生。ありとあらゆる科学的調査は失敗に終わる。最後の切り札は超感覚知覚を持つ11歳の少女フェブラリーだけ。<<スポット>>の中で一体何が起きているのか。
トンデモ本 [Amazon] の人として知られる「と学会」の山本弘だが本来はエスエフ作家。本作は1990年刊行だが、2001年に徳間デュアル文庫から改訂版 [Amazon] も刊行されている。作者本人の解説サイトによると、こちらはかなり書き直しが入っているらしい。しかし後藤圭二版フェブラリーはイマイチ合っていないような気がする。
もし地球上に重力異常地帯が突然発生したら、という仮定でシミュレートされていく驚異の世界<<スポット>>。その特殊な場所では、重力も光もそして時間すらもねじ曲げられていく。文系人間なので詳しい理屈は全くわからないながらも、精緻な考証を受け構築された世界観はとても魅力的で秀逸。キャラクターの書き込みが甘かったり、ストーリーの進行が強引過ぎたりと惜しい部分もあるのだが、センスオブワンダーの輝きはそれを補って余りあるものがある。[2005/03]
あの特配課が帰ってきた。過剰な配達設備で迅速丁寧な配達業務に邁進する彼らに危機が訪れる。郵政省が無くなり、新たに郵政事業庁の長官となった水無川統一は機械化を促進することで郵便業務の省力化を計ろうとしていた。行革の波に晒された特配課は最新システムG-NETとの対決を余儀なくされる。圧倒的に不利な状況の中で彼らが最後に選んだ道とは……。
2001年刊行。1999年に刊行された『こちら郵政省特配課』の続編。物語世界よりも、よもや現実世界の方が進行が早くなってしまうとは。郵政省は無くなって、いまや日本郵政公社(だっけ?)だし、更なる組織改革をするとかしないとか揉めている最中。目の付け所としては慧眼と呼ぶべきなのだろうが、書きにくかっただろうな、この話。こんな地味なネタで続編を書かせてくれるソノラマも偉い。
郵政事業庁長官水無川の肝煎りで導入されたG-NETとの対決をベースに、箱根の街道バトルやら、京都での郵便配達合戦、そして主人公とヒロインの恋愛模様に決着もつけたりと盛りだくさん。あちこちに脱線しながらも、最後はすんなり綺麗にまとめてしまう手際は達者なものだと思う。特に京都ならではの特殊事情を背景にした配達競争は面白かった。ラストの雪山登山は明らかにファンタジーだけど、前作よりも明らかにエンターテイメント作品としての出来は良くなってる。[2005/03]

クリスタル公爵としてさっそうと宮廷デビューをはたしたアルド・ナリス。不幸なおいたちをものともせず、いかんなくその実力を発揮するすがたに周囲の声望は日に日にいや増すばかり。19歳をむかえたナリスに情人のフェリシア婦人はある賭けをもちかける。さえない田舎貴族の娘クリスティアを誘惑すべくナリスは行動を開始するのだが……。
外伝の19巻。2004年刊行。18巻に引き続きナリナリのお話し。過ぎ去りし日々。若さ故の蹉跌に思い悩むナリスさまの憂いに満ちた日々の徒然を描く。作者の自キャラ萌え炸裂が気にならなければ、ファン的には喜んで読めるのではないかと。しかし、醜いもの、劣ったもの(と作者が判断したもの)に対してはホントに容赦無いね。一話限りの使い捨てキャラとはいえあんまりだ。[2005/03]

五つの称号を持つ魔法使い影谷蛇之を激戦の末に退けた創貴とりすか。ニャルラトテップ水倉神檎の手がかりを得るべく、影谷の残したディスクを追い求め廃病院を訪れる二人。そこで出会ったのは天敵と呼ぶしかない異形の存在だった。ツナギと名乗る少女に秘められた恐るべき能力。彼らは絶体絶命の窮地から逃れることが出来るのか。
2005年刊行。りすかシリーズ二作目。「ファウスト」のVOL.3とVOL.4に掲載された二作品に書き下ろし一編を加えたもの。
ようやくこの世界にも読み手として馴染んできたのでサクサク読めた。お仲間キャラも増えて、手に汗握る少年ジャンプ的魔人バトルを素直に楽しめるようになってきた。小学生離れした野望を持つ主人公。今回は僅かではあるけれども、そのモチベーションの秘密の一端が明かされ、悲劇の予兆を感じさせてくれている。いーちゃんの秘密も相当引っ張っているくらいだから終盤まで当分秘密のままなんだろうな。
スゴイ敵登場⇒倒す⇒仲間!という由緒正しい少年漫画の王道を着実に歩んでいく第二巻。ツナギのキャラクターは能力的にもビジュアル的にもなかなか秀逸。きっと次巻では「仲間になった途端ヘタレになる」「新キャラに速攻倒されてその強さを引き立てる」「ここはアタシに任せて先に行け!と叫んでその場を守って憤死」というパターンを踏襲するのでは無いかと想像。魔法の国長崎県(笑)に何があるのか興味は尽きない。[2005/03] ⇒次巻
それは遠い日の記憶。丸窓の家で起きた惨劇。毒物による無差別大量殺人。犯人と目される男は死に。いちおうの決着を見た事件ではあったが、未だその真実は謎に包まれたまま。あの日、あの時、あの場所でいったい何があったのか。残された人々の証言が、闇に潜む隠された真相を少しずつ明らかにしていく。真犯人は存在するのか。
「KADOKAWAミステリ」2002年8月号〜2003年5月号、及び「本の旅人」2003年7月号〜2004年9月号にかけて連載されていた作品を加筆修正の上で単行本化したもの。書籍化に際して新章の追加と、一部の章の並び替えが行われている。恩田作品の傾向として、凝った装幀が挙げられるが本作はその究極。両面印刷の表紙、微妙に角度がずれた本文、複数フォントの使い分けと、デザイナーや担当者、そして印刷屋は死ぬ思いをしたのではなかろうか。怖ろしいまでに手のかかったデザインなのでそれだけでも手に取る価値がある。
多くの謎を残したまま遺棄されてきた、とある地方都市で起きた無差別殺人事件。生存者。目撃者。刑事。事件に巻き込まれた人々の証言が少しずつその真相に光を当てていく。謎に対して直接的なアプローチを行わず、敢えて多数の視点で間接的な描写を積み重ね、、逆にその真相を浮き彫りにしてみせる手法は『Q&A』で見せたやり方に近い。
様々な可能性を仄めかしながらも、一定の着地点は示してみせて、それでいて全ては語りきらないという、見せる部分と見せない部分のバランスの取り方が絶妙。読み終わっても未だ作中世界に取り残されているかのような不安定感は残るのだが、物語世界から抜け出したくない読み手に取ってはそれは嬉しい仕掛けなのかもしれない。[2005/04]
島国日本。この国には無数の島々が浮かび、そこでは多くの人々がそれぞれの暮らしを営んでいる。島には、本土の都市部では失われてしまった大切な何かが今でも残されているのだ。沖縄県与那国島からスタートし、奄美、屋久島、甑島、壱岐対馬と時計回りに列島を周遊。伊豆諸島を経て小笠原へと続く離島を歩いた旅の紀行文。
2004年刊行。筆者は1935年生まれ。元共同通信社勤務で日本山岳会の会員。山岳書の著作が多い。
離島への憧れは昔からあって、島好きのバイブルとも言うべき『SHIMADAS』 [Amazon] はもちろん持っている。が、その割には行動力が無くて、未だ島と呼べる場所に足を踏み入れたのは東京湾の猿島くらい(ヘタレ)。資金の問題もさることながら、往復の足の確保も大変だし、ちょっと天気が荒れたら戻って来られないしと、島行はなかなかカタギの人間には難しいものなのだ。そんな、沖縄ですら行ったことのない自分に取っては本書は垂涎の一冊。一章あたりのボリュームが短くて物足りなかったりもするのだが、なるべく沢山の島を紹介しようという意図なのだろうから仕方ないか。年を取ったらこんな風に島巡りしてだらだら過ごしたいものだ。[2005/03]
| ついでに…… 『沖縄 時間がゆったり流れる島 』 @宮里千里 [Amazon] <<沖縄の本。 |