かろうじてぎりぎり自分内ノルマの10冊達成。統一感の無いラインナップだ。
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コメント |
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| 蕾姫綺譚 銀葉亭茶話 | 金蓮華 | 集英社 | \408 |
前より上手くなってる。
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★★★☆ |
| 宮部みゆき | 集英社 | \476 |
舞台劇テイストの小品。
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★★★☆ | |
| しのびよるネオ階級社会 | 林信吾 | 平凡社 | \740 |
浅い。
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★★☆ |
| 音楽のヨーロッパ史 | 上尾信也 | 講談社 | \680 |
もう少し読みやすければ。
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★★★ |
| ネコソギラジカル 中 赤き征裁VS.橙なる種 |
西尾維新 | 講談社 | \1,080 |
ちょっと失速?
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★★★ |
| 秋月涼介 | 講談社 | \760 |
ひどい連中だ。
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★★☆ | |
| Dears 真夏の幸福 | 浩祥まきこ | 集英社 | \408 |
ほんわかし過ぎ。
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★★☆ |
| 横田増生 | 情報センター 出版局 |
\1,600 |
それでもアマゾンのサイトの出来は素晴らしい。
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★★★☆ | |
| 金蓮花 | 集英社 | \437 |
無難に。
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★★★ | |
| 八木秀次 | 洋泉社 | \780 |
「つくる会」のバイアスが各所に。
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蕾姫綺譚 銀葉亭茶話 [金蓮華] ★★★☆ 集英社 コバルト文庫 (\408) [Amazon] |
| ついでに…… 『希望格差社会』@山田昌弘<<こちらの方がナンボかマシ。 |

古代より人類と共にあった音楽。それは人々に喜びと安らぎをもたらす至高の存在。しかしその力は時の権力者たちによって利用されてきた。ある時には戦意を高揚させ、またある時は信仰の力を高める。規律正しい軍事行動に欠かせなかった軍楽隊。ルターが推し進めた音楽による宗教改革。政治、宗教の側面からヨーロッパの音楽史を概観する。
2000年刊行。筆者は1961年生まれ。桐朋学園短大の助教授。本書ではオリエント時代から現代に至るまでの音楽と政治、宗教、戦争との関わり合いについて述べられている。非常に興味深いテーマなのだが、非常に文章が読みにくいのが難点。歴史的事実や固有名詞、年代を限られた頁数の中で出来る限り収めようとした結果なのだろうか。
ヨーロッパ史を歴史の流れに沿って遡りながら、節目節目での特徴的な出来事について説明していく。一体、どんな風に音が鳴るのか皆目検討がつかない古代の楽器の図解が楽しい。宗教改革で有名なルターが音楽史に残した意外な役割。フランス国家「ラ・マルセイエーズ」の成立と血なまぐさい歌詞の内容にも驚かされた。クラシック好きは、多少の読みにくさに目をつぶってでも読んでおくと蘊蓄ネタが増やせて良いのではないかと思う。[2005/06]

「狐面の男」こと西東天は最凶の切り札を提示する。人類の最終存在・橙なる種、想影真心が遂にその姿を現す。圧倒的な実力差の前に完膚無きまでの敗北を遂げる戯言遣い。一度は撤退したいーちゃんだったが、一転して反撃に転じる。異能集団十三階段の切り崩しは果たして成功するのか。しかし「狐面の男」の次なる一手は想像を絶した妙手だった。
2005年刊行。戯言シリーズ最終三部作の第二弾。表紙は誰よと一瞬思ったけど、想影真心さんらしい。ビジュアル的には女だけど、話し方は男。この作品であまり性別を気にしても仕方が無いのかも知れないけど、この期に及んでまた新たな謎か。登場シーンこそ派手だったけど、その後は没個性化してやや消え気味。最終巻での活躍の場があるんだろうけど。
未登場であった残りの十三階段の面々もこぞって登場。雑魚キャラ属性満載の澪標姉妹。キャラが立ってないが故のキャラ立ちぶりが見事だった古槍頭巾(十二代目)。濃厚な駄目オーラを放ちながらも着実に登場回数を増やしてきている絵本園樹が個人的には一番ツボ。あとは空位になっているあの人が本当に死人なのかどうかが気がかり。
前の巻から引っ張ってきた対決シーンが早々に終了してしまい、しかも赤い人は橙相手に瞬殺されるという意外な展開。あまりに弱すぎるのでこの赤色は偽物と判定したいところ。なんとか島の人じゃないかねこいつは。大一番がアッサリ片づき過ぎてしまい、中巻である本作はやや退屈な展開。ちょっとテンション落ちたかな。
それでも後半での西東さんの投げやりすぎる試合放棄宣言。お約束的な予定調和を最大限活かして颯爽と再登場するあの人とか。大ラスで明かされるすごいヒキとか。最終巻に向けての盛り上げはとりあえずキッチリと出来たのかな。下巻のサブタイトルは「青色サヴァンと戯言遣い」とのこと。最後はやはり青色の話に円環的に戻っていくわけね。長い間引っ張っている数々の謎がどこまで明らかになるのか(放置されたままになる謎も多そうだが)、いちおう期待しておこう。とにかく哀川さんをなんとかしろ。このままでは許さん。[2005/06] ⇒次巻

隻腕の建築家として知られた東間真介は自らが設計した迷宮の中で忽然と消えた。屋敷には殺害された妻の遺体が残され、そして迷宮の中心には生まれて間もない幼児の亡骸が。それは退行現象を起こした真介の成れの果てなのか。そして殺人者はいずこに消え失せたのか。数年後館を訪れた北条霞美によって明らかにされた戦慄の新事実とは。
2002年刊行。講談社ノベルズ20周年記念企画「密室本」シリーズの一冊。歴代メフィスト賞受賞作家による、密室をテーマとした競作シリーズ。秋月涼介は第20回のメフィスト賞受賞作家。エキセントリックな探偵さんに、ぼんやり君、しっかりさん、ツッコミさんの四人で構成された押しかけ探偵軍団が、何年も前に起きた事件をわざわざ蒸し返して無理矢理謎解きをして帰っていくという甚だ迷惑な物語。
「迷宮と迷路は混同されがちだが、構造も、意味も全くの別物である……」なんてことは全く知らなかったので素直に感心。タイトルからして迷宮学への蘊蓄がひたすら続くのかと覚悟していたのだけれども意外にもペダンティックな部分は控え目。紙面の都合か。迷宮にこだわった謎の仕掛けは面白いのだが、展開があまりに強引すぎて、そんなの判るわけないじゃんと、神なのかお前はと探偵に詰め寄りたくなった。せめてキャラクターがもう少し魅力的に書けていればとも思うのだがその点でもシンドかった。[2005/06]

突然自分自身のコピー人間が出現したら!それも四人も!平凡な女子高生だったはずの吉田奈緒子さんの生活は次第に不思議な方向へと道を外れていく。コピー人間をくれた岩下さんの目的とはいったい?なぜか正義の味方として活動することになった奈緒子たち五人は、友人まゆみが引き起こしたトラブルに巻き込まれていく。
1996年刊行。浩祥は「こうじょう」と読む。95年の下期コバルト読者大賞を受賞。本作がデビュー本となっている。
ただでさえほんわか癒し系の主人公なのに、そのコピーが四人も。挿絵のタッチのほのぼの加減もあいまってどんな話になるのか皆目検討が付かないでいたのだが、なんとこの話学園サイキックアクションだったのだ。日常の謎系なハートフル路線を歩むのかと思ってたけど完全に予想を裏切られた。予想の斜め上を行く展開だ。もっとも、お話しとして、ほんわか路線と、ハードな超能力バトルがうまく馴染んでいるかというとまるでそんなことなく、何が描きたかったのかよくわからないまま中途半端に物語は終わってしまう。コピー人間の謎も思いっきり放置のままだしね。処女作としては悔いの残る作品になってしまったのではないだろうか。[2005/06]

2000年の日本上陸以後、着実に勢力を伸ばし、いまや独走状態を築き上げつつあるアマゾンジャパン。売上規模も公開されず、取材もほとんど受けない徹底した秘密主義。出版界のタブーに挑戦し勝利した強さの秘密はどこにあるのか。筆者自らがアマゾンの物流センターに潜入取材を敢行。巨大な市場を支える流通システムの実態を暴き出す。
2005年刊行。筆者は1963年生まれ。物流業界紙の編集長を経てフリーのジャーナリストに。ネット全盛の昨今にあってそれでも頑なに現場主義を守る、との著者紹介文にもあるとおり、半年にも渡って実際のアマゾンの物流センターにアルバイトとして勤務。その実体験に元に、急成長を遂げたアマゾンドットコムの内面に切り込んでみようとした意欲的な作品。
アマゾンジャパンは米国アマゾンのアジア部門の一子会社に過ぎず、単体での上場もしていないことから実は年間の売上金額すら公開されていない。本書の推定では2003年でその売り上げは実に500億。これは紀伊国屋や丸善といったリアル書店大手に継ぐ実績なのだそうだ。おそらく2004年にはその差は更に縮まっているはず。
自らアマゾンの物流センターにアルバイトとして勤務。しかも半年間って凄すぎる。この物流センター、時給900円(後に850円にダウン)、契約は二ヶ月単位、昇給無し、交通費支給無し、冬でも暖房無し、そして残業すらさせない緻密なシフト管理と、コストを下げるための寒々としたノウハウがこれでもかとばかり凝縮された労働現場なのだ。学生時代にトーハンで似たようなバイトやっていたことがあったけど、ココほど徹底しては居なかったなあ。
いくらITだハイテクだともてはやされても、こうしたリアルな部分で動く現場は常に必要で、極限までにコストを切りつめるためにはこの部分を絞り上げるしかない。そこで働く人間の生の声が伝わってくるのは潜入ルポならでは。でもこの本読んで「なんだ我が社ももっとコストカット出来るじゃん」って素直に感心してしまう連中も当たり前のようにいるんだろうな。暗澹たる思いがすると同時に、それはそれで仕方のないことなのではと納得してしまう自分もいたりする。
しかし物流センターのルポは迫真の出来で非常に興味深く読めたのだが、肝心のアマゾンの実態についてはあまりに非公開情報が多すぎるせいかどうもぱっとしない内容。切り込もうにも分厚い秘密主義のベールに阻まれて、結局のところなんだかよくわかりませんでしたとボカされてしまっている感があってとても残念。[2005/06]

卒業と同時に担任教師の青柳舟の下に嫁いだ清野アリア。共に両親を既に亡くしている二人は貧しくとも幸せな新婚生活を送っていた。しかしある日訪れた執事風の老人は、舟に莫大な遺産がもたらされることを告げる。一転して巨大なお屋敷を相続することになった二人だったが、莫大な額に上る相続税と管理維持費が待ちかまえていた。
1996年刊行。雑誌「コバルト」の95年10月号、12月号、96年2月号に掲載されていた作品を加筆修正の上で文庫化したもの。
金蓮花としては初めての現代モノ。ファンタジー的な舞台設定が無くても十分読めるレベルには書けている。超お嬢様学校出身のヒロインが高校時代の友人二人と悪戦苦闘するお話し。この三人がなんとなくリリアン出身の某三薔薇(先代)を思い起こさせるキャラクター設定で、当て込んで読んでみるとけっこう笑えた。ちょっと邪道な読み方だけどね。[2005/06]

既に40年近くに渡って男児の誕生が無く緊急事態を迎えている皇室。皇室典範では男系男子以外の皇位継承を認めていないため、近い将来天皇制は深刻な危機に陥ることになる。過去に前例があるから、可哀想だから、男女同権を考えれば当然、と世論では女性天皇容認の声が高まる。しかし本当にそれでいいのか。新たな視点から読み解く女帝論。
2005年刊行。筆者は憲法学、思想史が専門。高崎経済大の助教授、慶応の非常勤講師。というよりは「新しい歴史教科書をつくる会」会長と言った方が判りやすいか。
女性天皇と女系天皇の違いは、まともに認識したことが無かったのでとても参考になった。とりあえず男系の女帝を誕生させたとしても、その女帝の子を皇位につけるかどうかは別問題なわけだ。何親等も離れた遠縁の旧宮家から男系継承者を迎え入れるのは、現代人の心情としては確かに違和感が強いけど、一千年以上も続けてきたことを、今の人間の判断だけで変えても良いのかという疑念は確かにつきまとう。
最も男系でのみで継承していくと実はY染色体が変わらない。つまり神武(実在の是非はともかく)帝も、天智帝も後醍醐帝も、明治天皇も今上天皇に至るまで全員同じY染色体!というのは視点としては面白いけど、それって珍しい生き物だから保護しましょうというのと変わらないのでは。ま、そこまで失礼な言い方はしてないけど。
まずは一代女帝を認めて、その旦那を男系の血を引く旧宮家の成員から迎え入れることが出来ればベターなんだろうけど、個人の意志完全無視だしそうそううまくはいかないだろうなあ。秋篠宮の第三子に男児が生まれればという待望論が出てくるのも判る気がする。[2005/06]