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コメント |
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| 戦う司書と恋する爆弾 | 山形石雄 | 集英社 | \571 |
ザンボット3とは関係ない。
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★★★☆ |
| 山形石雄 | 集英社 | \552 |
畳みかけるような終盤の泣き展開が◎。
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★★★☆ | |
| 増子二郎 | メディア ワークス |
\590 |
次でおわり。
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★★★ | |
| 石持浅海 | 光文社 | \848 |
この解決でいいのか。
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★★★ | |
| みなごろしの学園 デビル17 1 |
豪屋大介 | 富士見書房 | \720 |
素晴らしいファンタジーの世界。
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★★★ |
| 有川浩 | メディア ワークス |
\1,600 |
戦死や殉職が当たり前の世界であるわりにはノリが軽い
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★★★☆ | |
| 山形石雄 | 集英社 | \552 |
ちょっとパワーダウン。
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★★★ | |
| 金蓮花 | 集英社 | \533 |
今回も読ませる。
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★★★ | |
| 機会不平等 | 斎藤貴男 | 文藝春秋 | \638 |
健康学園の存在をこの本で初めて知った。
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★★★☆ |
| 斎藤環 | PHP | \657 |
精神医学の見地から。
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★★★ | |
| 恩田陸 | 毎日新聞社 | \1,600 |
久々に芝居が見たくなった。
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★★★★ | |
| 夏の朝の成層圏 | 池澤夏樹 | 中央公論社 | \485 |
♪人の目が見ていなくても〜 |
★★★☆ |
| 時雨沢恵一 | メディア ワークス |
\530 |
いつものキノ。
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★★★ | |
| 豪屋大介 | 富士見書房 | \720 |
アンモラル街道まっしぐら。
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★★★ | |
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戦う司書と恋する爆弾
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| ついでに…… 『戦う司書と恋する爆弾』@山形石雄<<戦う司書つながりで(笑)。 |

最強の武装司書ハミュッツ=メセタに匹敵すると称された男は図書館迷宮の奥底に潜んでいた。彼の名はモッカニア。武装司書としての責務を放棄し、世捨て人のような人生を送っていたモッカニアは、ある日突如としてハミュッツたちに反旗を翻す。迷宮内での武装司書同士の激突が始まる。しかし最強の名を賭けた戦いの決着は、意外な形で訪れることに……。
2006年刊行。シリーズ三作目。このシリーズの宿命として、毎回主人公を変えなきゃならないという縛りがあるわけだが、今回はマザコン青年のモッカニア君が主人公。前二作の主人公、「恋する爆弾」のコリオ「雷の愚者」のエンリケに較べると、少し年上かなという設定ではあるのだけれど精神的な未成熟さは彼ら以上。年齢が上な分、精神的な弱さが魅力になりにくいのが彼の可哀想なところ。単なるマザコン野郎にしか見えないんだよなあ。キャラ的にも弱かった。
残念ながら過去の二作品と較べるとパワーダウンは否めない。もう少しママ関連のエピソードは厚めに描写しておいてくれないと、叛乱を起こすトリガーに説得力が無いよ。そんな脆弱な人間を重要箇所に放置しておいた武装司書の組織がショボイだけなのではと突っ込みたくもなってしまう。VSハミュッツ戦も意外にアッサリ終わってしまいガックリ。やっぱりハミュッツと互角に戦える奴は居ないのか。[2006/05] ⇒次巻

暁の傭兵ジェイがリューイの元を去って三年が過ぎようとしていた。一年で戻ると誓ったはずのジェイは未だ戻らず。その消息すら定かでは無い。オディロカナ王国の王子の務めとして諸国を歴訪中のリューイはジェイの故国カディア皇国にたどり着く。皇帝ダーシャの歓待を受け、しばらくこの国に留まることにしたリューイだったが、カディアの政争に巻き込まれていく。
1997年刊行。「竜の眠る海」シリーズの二作目。前作から三年後の世界が舞台。金蓮花はストーリーテリングが巧みな作家で、導入からあっという間に作品世界に引き込まれる。イベントの繰り出し方の緩急が絶妙なのだと思う。
ひ弱っぽかったリューイ君もちょっとだけ成長して、このタイプの少年が好きな女子な皆さんにはたまらんものがあるかもしれない。リューイの教育係ゾーイ(前作では寝てた人ね)、カディア皇帝ダーシャにその元親友のミゼールと周りも美青年で固めて万全の構え。相変わらず女性キャラの出番が少ないよなこの話は。[2006/05] ⇒次巻

グローバリゼーションの名の下に人知れず進行していく階層化。ゆとり教育が目指す真の狙い。増加の一途を辿る派遣社員。資本側に飲み込まれていく労働組合。効率化の中で排除されていく弱者。老人福祉は名ばかりのものとなり、学童保育の環境は悪化するばかり。旧時代の遺物と思われてきた優生学がいまふたたび脚光を浴びようとするいま、この国で何が起こっているのか。
2000年に出た単行本の文庫版。2004年刊行。文庫化にあたり加筆が施されている。格差社会が流行語になっている昨今。タイムリーな話題だから書き足したくもなるだろうね。全体は六つの章に分かれていて、第一章が教育格差の問題、第二章が雇用、特に派遣業界についてのルポ、第三章は形骸化する労働組合の実態について、第四章は老人福祉と学童保育、そして第五章では「機会の不平等」を正当化しようとする竹中平蔵をはじめとする御用学者たちにスポットを当て、最終章では不穏な優生学の復権について紹介し、筆を終えている。
いずれの章もたいへん興味深い内容なのだが、手を広げすぎて少々物足りない。どの章を取っても一冊本が書けそうな重いテーマばかりなだけにこれは勿体ない。特にゆとり教育の真相に迫った第一章は迫力のある内容だった。これからの教育は出来ない人間を引っ張り上げることに費やす努力を抑えて、伸びる人間をとことん伸ばそうという教育にシフトしていく。非才、無才はせめて実直な精神だけ養っておいてもらえば良い。なんてことを教育課程審議会の会長(三浦朱門)が正気で語っているのかと思うと背筋が薄ら寒くなってくる。
格差なんて昔からある。人間もともと不平等。と、いうのは格差社会という言葉の流行に対して度々返される言葉で、自分自身そう思ってきた。しかし、その格差を意図的に広げていこうとする層が存在するということは頭に入れておくべきだろう。暗澹たる内容だが、価値のある一冊だと思う。[2006/05]

1980年代の後半から社会問題化し始めた「ひきこもり」。三十歳近くになっても職にも就かず、外出もせず、時には友人どころか親にも会おうとせず自室にこもり続ける人々。彼らはどうして生まれたのか。「ひきこもり」を身内に持った家族はどのように対応すればいいのか。彼らに対しての正しい理解と、対処の方法についての助言の書。
1998年刊行。けっこう前の本だ。この頃にはまだニートという言葉は無かった筈。斎藤環は『戦闘美少女の精神分析』 [Amazon] みたいなヲタ丸出しの本を書いているような人なので(読んでないけど)、もう少し砕けた内容の本なのかと思っていたら、意外にも真面目なヒッキー対策本であった。息子や娘がヒッキーになってしまった場合に、どのように対応して、どうやって社会復帰させるかというハウトゥ本。もともと精神科医なのだからあたりまえか。社会学的な分析を期待して読むと外す。[2006/05]

恵まれた容姿と天賦の才能。芸能一家に生まれ演劇界の若き女王として君臨する東響子。しかし彼女は今ひとつ演技に打ち込めない自分を感じていた。そして演劇歴僅か三ヶ月。東京の大学劇団で初めて舞台に立った少女、佐々木飛鳥は驚くべき演技で観客たちを戦慄させる。舞台の暗がりの果てにある向こうの世界。選ばれたものだけがたどり着ける境地を目指し、二人の少女の情熱が激突する。
2006年刊行。サンデー毎日の2006年6月27日号から2005年8月7日号にかけて連載された作品を単行本化したもの。さまざまな媒体で連載を持ったことのある恩田陸だけど、週刊誌連載はこれが初めてか?久々にやってきた「大当たり」の恩田陸。やっぱりこの人、その気になればいくらでも一般受けする話が書けるんだよ。ここしばらく、独自の作風にこだわるあまり、読者置いてきぼりの放り投げエンディングが多かっただけに安心した。
名門に生まれ育った演劇界のプリンセスVS演劇歴三ヶ月なんだけど、でも天才!な不思議少女の対決。本作はどこかで聞いたような設定の熱血演劇バトル小説だ。言うまでもなく元ネタはかの名作『ガラスの仮面』 [Amazon] 。月影先生のエチュード(だっけ)ネタとか、舞台荒らしネタとか、二人の女王ネタとか、ガラかめ読者なら猛烈に楽しめること請け合い。この興奮をいまふたたび味わうことが出来るとは望外の喜びだ。
とにかく燃える。徹夜覚悟本だと思う。ハマリ始めたら辞められない。知的でクール見える東響子も一皮剥けば演劇の鬼。そして普段はつかみ所のない不思議ちゃんの佐々木飛鳥も、いざ舞台に立つとその身体には神が降りる。脇を固めるベテラン岩槻徳子、実力派の宗像葉月、アイドル上がりの安積あおい、これら三人の女優たちも、役者魂燃えまくりで目から炎が見えそうな炎上ぶり。女たちの戦いの熱いこと熱いこと。最初から最後まで落ちるどころか、高まる一方のテンションに終始圧倒されてしまった。
今回の登場人物にはモデルがいるらしく、
東響子・・・・・松たか子
安積あおい・・・松浦亜弥
宗像葉月・・・・寺島しのぶ
岩槻徳子・・・・浅丘ルリ子
↑ということらしい。東響子=松たか子は納得。寺島しのぶも渋いチョイスだなあ。岩槻徳子は自分的には大竹しのぶを当てはめて読んでいた。なお、主役の佐々木飛鳥はモデル無し。さすがにこんな人間離れした役者は現実には居ないか。他にも、限りなく野田秀樹似な演出家兼役者とか、栗山民也風な、売れっ子演出家とか、そんなのがわらわら出てくるので演劇ファンとしてもニヤニヤしながら読めると思う。
エチュードの林檎争奪戦に始まり、「目的地」編「開いた窓」編「欲望という名の電車」編と一つのテーマ(謎)に対して複数の魅力的な回答が用意されている。無理難題に近いオーディションのお題に対して、女優たちがどんな答えを出すのか。ミステリ的な楽しみも味わえるのが恩田陸らしさと言える部分だろう。この演出はやっぱり全部自分で考えたのだろうか。だとしたら凄すぎる。
気になった部分を挙げるとするならば、飛鳥が最後まで謎の人のままで終わっているところか。東響子のキャラの立ちっぷりに較べると、飛鳥の内面描写ってほとんど無いんだよな。生い立ちの描写もひどく説明的で不自然だったし。まあ、全編かけて予告編でした!ってテイストなので全てが描かれないのも仕方ないのかもしれないけど……。この話って続きがあるのだろうか。
物語的にはさあ、これからというところで終了しているから、続編を望む声は多そうだけど、ちゃんと完結していないからこそ、恩田陸お得意の終盤での失速が出ていないのでは、という皮相的な見方も出来るわけで、もし続きを書いてくれるのであれば本家の『ガラスの仮面』のような終盤での迷走が出ないことを切に願う。でも、芹澤泰次郎の芝居って見てみたいよね。[2006/05]
| ついでに…… 『銀盤カレイドスコープ』@海原零<<ここにも天才たちの戦いが |
遭難し、漂流の末に無人島に流れ着いた主人公。南の島での孤独な生活は文明国で育った彼に過酷な試練を与える。こわごわと大自然の中に足を踏み入れていく彼は、大いなる海と大地の恵みを受け、逞しく生き抜いていく術を見出していく。社会から切り離され、原初の暮らしの中で解き放たれ、再生していく一個の魂の姿を清々しい筆致で綴る。
1984年に出た単行本 [Amazon] の文庫版。1990年刊行。池澤夏樹の長編デビュー作。静岡県の新聞記者が、マグロ漁船の取材中に誤って海に落下。漂流の末に南海の孤島にたどり着く。無人の島での生活を通して、人間はどう変わることが出来て、はたまた変わることが出来ないのかについて思いを巡らしてみた一冊。さすが詩人。南の島の描写が美しい。洗練された詩的な表現の数々に惚れ惚れとさせられる。
中盤になってこの島が実は無人島ではなくて、ハリウッドの大スターが時々お忍びで通って生活してましたって(それは出来すぎ。いくらなんでもありえねー)という、スゴイ展開がやってくるんだけど、さあこれでいつでも日本に帰れますよという状態になっても、主人公はいっこうに島を出ようとしない。自給自足を可能とする豊かな自然。いざとなれば頼れる大スターの財力。どう転んでも死ぬことが無いと判れば、それはもう少し長居もしたくなってくる。この辺りちょっとズルイんだけど、人間ってそんなものだと思う。
いくら南の島で暮らしても文明社会で育った日本人は、完全に同化することは出来ないし、島も同化しきれないでいる彼を真の意味で受け入れようとはしない。一度は文明社会への復帰を忌避した主人公も、いずれは島との共棲生活を終えて日常に回帰していく。最後にはハリウッド美女との一夜までおまけについてくる。大人の夏休みとしては最高過ぎる物語で、一種ドリーム小説的な側面もあるね。[2006/05]

人間のキノと、モトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)のエルメス。一人と一台の旅は今日も続いている。他国を蹂躙しながら移動し続ける巨大な浮遊城塞「迷惑な国」。ありとあらゆる医療行為を認めない国「冬の話」。そして幼き日のキノが初めて知る殺人という行為「何かをするために」。八編を収録した短編集。
2003年刊行。キノ七冊目。おいおい、どうしちゃったのってくらい、今回のイラストはキノのボディラインが妙にまるまっちく書かれていて女の子っぽく見える。ま、女の子なんだけどさ。あとがきが口絵部分にあったり、プロローグとエピローグを使ってキノの昔話だったりと構成には凝っているけど、内容的にはあまりいつもと変化無し。やっぱり「森の中のお茶会の話」に出てくる師匠ってのは後のキノの師匠と同じ人物なのかしらん?だとするとかなり年代が離れているよね。謎だ。[2006/05]

最強にして至高の存在として生を受けた人口生命体、黒江徹。夏の高原で出会った未亡人雪華との交わりは彼に鮮烈な印象を残すが、襲撃者の凶弾によって彼女は命を奪われてしまう。復讐を誓った徹は、襲撃者が世界的な民間軍事企業GETであることを突き止める。圧倒的なデビル17の力で殺戮の限りを尽くす徹だったが、そこにはGETの幹部新見里沙の仕掛けた陥穽が待ちかまえていた。
2004年刊行。デビル17シリーズ二作目。女奴隷軍団エンジェルと、男奴隷軍団ノバを手に入れて、あなたは神です最強なんです、さあ世界はあなたのものです!みたいな感じで、目をウルウルさせた奴隷の皆さんにジリジリと迫られてしまう主人公。さすがに精神面の成長は追いついていないようで、17歳の高校中退者にはありえないシチュエーションにビビって逃亡。逃亡先の避暑地では幸薄そうな未亡人が待ちかまえていて……、と、例によって青少年の夢を体現する素敵過ぎるなファンタジーの世界が繰り広げられていく。
しかし、復讐モノのカタルシスを味わうには主人公が無敵過ぎるのだ。黒江クンはなにせ延髄切られても死なない人だからなあ。敵が余りに弱すぎて、アクションシーンは少々食い足りなかった。雑魚ばっかりなんだもん。が、その分、里沙絡みのアンモラル極まりないストーリー展開には驚いた。伏線っぽい仄めかしは随所にあるのだが、本当ににそこまでやるとは思わなかった。ダークヒーロー黒江徹が真の意味で"誕生"する上では、必要な通過儀礼だったのかもしれないが、富士見というレーベルは度量が広いよなあ。なかなかここまでは出来ない。[2006/05] ⇒次巻