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コメント |
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| 戦う司書と荒縄の姫君 | 山形石雄 | 集英社 | \619 |
大規模攻防戦。
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★★★☆ |
| 谷口克広 | 中央公論新社 | \780 |
楽しいなあ。
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★★★☆ | |
| 西尾維新 | 講談社 | \1,100 |
そろそろ頑張らないと。
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★★★ | |
| 村田吉弘 | 光文社 | \680 |
京都すごい。
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★★★ | |
| 天帝のはしたなき果実 | 古野まほろ | 講談社 | \1,600 |
ホントにはしたない主人公。
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★★★★ |
| 礒山雅 | 講談社 | \720 |
バッハは素晴らしい〜♪ありきなので、その前提でよろしく。 |
★★★ | |
| 友桐夏 | 集英社 | \514 |
誰か他の作品との関係をまとめてくれ。
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★★★ | |
| 図書館危機 | 有川浩 | メディア ワークス |
\1,600 |
茨城県が大変なことに。
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★★★☆ |
| 恩田陸 | 新潮社 | \1,400 |
いろいろ読めてオトクではある。
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★★★ | |
| 野村美月 | エンター ブレイン |
\640 |
太宰君それはちょっと。
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★★☆ | |
| トマス・ハリス | 新潮社 | \514 |
あーあ、やっちゃった。
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★★☆ | |
| \514 | |||||
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戦う司書と荒縄の姫君
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| ついでに…… 『ブラバン』@津原泰水 <<まともな吹奏楽部小説ならこちらで。但しR35指定。 |

名前は誰もが知っていながら、ヨハン・セバスチャン・バッハは意外に聞かれていない。取っつきにくい。親しみやすさに欠ける。曲が多すぎてどれから聞いて良いか判らない。しかし果たしてそれは本当なのか?日本におけるバッハ研究の泰斗である筆者が、明解な言葉で判りやすく解き明かすバッハ入門の書。
日本でバッハ研究者といえばまずは礒山雅の名前が出てくる。1946年生まれで東大文学部卒。現在は国立音大の教授。編纂に携わった『バッハ辞典』 [Amazon] は素晴らしいクオリティでバッハ好きたるもの必携の一冊だったりする。その割りには入門書である本書を今の今まで買わなかったのはひとえに自らの手抜きを恥じ入るばかり。申し訳ない。いつでも古本で買えると思って買わずにいたのだった。
1990年刊行で、現在二十五刷。二十年近く前の著作なのでどうしても古さは感じてしまう。写真のアーノンクールが若い!昨今のバッハ事情から始めて、バッハ一族について、その経済観念、日々の生活、信仰について、楽譜に込められた数と象徴、演奏論、そして最後に聞いておくべき20曲、と比較的とりとめのない構成になっている。盛りだくさんというよりは、出来る限りいろいろ詰め込んでみましたという結果なのかもしれない。
200ページ少々しかないから仕方無いけど、それぞれの記事が短めで食い足りない感は強い。編年体で、生まれてから死ぬまでのバイオグラフィーを簡単でもいいから書いておいて欲しかった。あと年表も欲しい。最後の名曲紹介も少なすぎた。
余談ながら、名指しの上に写真まで出されて晒されて酷評されてるミュンヒンガーは可哀想。礒山センセ的には古学的なアプローチは是としながらも、それでもリヒター様には適わないというお考えの模様。自分的にも古楽スタイルの演奏は大好きだけど、リヒターは確かに別格かなと思う。[2007/05]

天才ヴァイオリン少女として名を馳せていた盟は、とある人物の薦めにより「特別な塾」の入塾試験を受ける決意をする。音楽枠は僅かに二名。彼女は試験会場で巴という少女に出会う。彼女のヴァイオリンはとても褒められたものではなかった。しかし、合格を決めた盟は「塾」で巴に再会する。あの出来で?何故?そこには何者かの意志が介在しているのか……。
2007年刊行。友桐夏の四作目。コバルトとしてはマイナーな作家の部類なので、いついなくなることかと少々心配していたけど、無事に新作が出てくれてホッとした。第一楽章は雑誌「コバルト」の掲載作品に加筆修正したもの。残り三話は書き下ろし。『白い花の舞い散る時間』『盤上の四重奏』に連なる系譜の作品。
しかし今回も地味なお話だ。いちおう連作短編形式っぽいスタイルで、各エピソードごとに提示された謎をヒロインの盟とその仲間(敵かもしれないけど)たちが解き明かしていく展開を取る。プライドが高くて、本人的には頭がいいつもりでいるわりに、実はけっこうマヌケな主人公がちょっと素敵。でも、そのマヌケさをあえて萌え萌えと描かない姿勢は正解。
終盤は既存シリーズと絡めたミステリアスな展開で、この作品だけ単独で読んでいるとわけがわからないかも。終わり方もぼやけた感じで消化不良。単品としての出来はイマイチなので、作家としてのブレイクを願うファンとしては微妙な一作。そろそろ、コバルト以外の出版社からの作品が出ても良い頃合いだろうと信じたい。鼻が利く出版社は絶対声かけてると思う。本人的には不本意な喩えだろうが、「きちんと終われる恩田陸」という評判はけっこう合ってるかも。学園モノ限定ではあるが。寡作のせいもあるけど、一定水準はいつも保っている。[2007/05]

メディア良化法に対抗すべく組織された図書隊は、今日も「狩られる本」を守り続けている。抜群の身体能力を評価され女子として初めての特殊部隊入りを果たした笠原郁も、在籍二年目に突入。憧れの王子様の正体を知らされ動揺、昇任試験で思わぬ才能を発揮、そして特殊部隊入りを両親に告白できず苦悩したりと悪戦苦闘の日々は続く。里帰りとなった茨城県展警備は過酷な任務となるのだが……。
2007年刊行。シリーズ三作目。いまが旬の有川浩。あいかわらず筆が早い。前巻は王子様の正体バレで終了。地獄の引き(温帯用語)でいざ続巻へ。ラブコメ成分はさらにアップしていて、バカップルへの道を歩み始めたヒロインと堂上教官。古典的な純愛路線の王道を突き進んでいる。エリート手塚と、才色兼備柴崎の仲も微妙に進展中。けっこうあっさり折れちゃうのね>>柴崎。
今回の出版問題ネタは言葉狩り。短い頁数で頑張ってるとは思うけど、なんだか上手くいきすぎる展開で、出来すぎた話になりすぎているのが懸案点。過剰な自主規制による無駄な言葉狩りは実際問題かなり酷い状態になっているので、こうしたエンタメ系の小説で問題提起してくこと事態は良いことだと思うけどね。
前巻が地味でドロドロな内輪の内紛ネタだったのとうってかわって、今回はラストに派手なドンパチ有り。見せ場も十分あって、上手く書けているけど、なんだかそれが欠点に思えてしまうのが難点。茨城県図書隊のダメダメ加減に郁が喝を入れる話とか、玄田と折口の話とか、読み手がそうなって欲しいと思う展開を完璧なタイミングで用意してくれるんだけど、あまりに手際が良すぎて物足りない。意外性に欠けるのが疵ってのは、欲張りすぎかしらん。
余談ながらヒロインは水戸第一高校出身だった(笑)。恩田陸の後輩なんですね。意外にも頭良かったのか。[2007/05] ⇒次巻

湿原の学園に訪れたとある怪事件"笑いカワセミ"の謎を巡る一幕「水晶の夜、翡翠の朝」。ビルの入り口に置かれた雛人形、それに隠された秘密とは「あなたと夜と音楽と」。駅の売店の老人から託された恐るべき真実「冷凍みかん」。薄暗い四畳半に立てこもった五人の少女。彼女たちの運命は「卒業」。他計14編を収録した短編集。
2007年刊行。『図書室の海』に続く恩田陸の第二短編集。これが何冊目の作品なのかは、もはやファンですらすぐには判らない。今年に到ってはほぼ毎月なにかしら作品が出ている状態だったりして。こんなに作品が出るとは、10年前には想像も出来なかったよ。数出過ぎ。
本書は各誌に発表された短編作品14編を一冊にまとめて上梓したもの。自分の場合既読は1/3くらい。短編集は必ず新潮社から出す、ってルールでもあるのだろうか。収録作品の初出を見る限りでは別に新潮社に偏っているわけじゃないんだけど。学園モノからホラー、ミステリ、ショートショート、児童向け作品まで幅広いジャンルの作品を収録している。しかし、この本から恩田陸に入ってくれとはちょっとお願いしにくい。正直なところ短編ではまだ恩田陸の本領は発揮し切れてないと思う。その短編でやってみたかった「スタイル」を提示するに留まってしまい、恩田陸独自の個性が出せていない。それぞれの作品の質は決して低くないと思うのだけど。
以下各編ごとに短評……。
「水晶の夜、翡翠の朝」、2002年作品。角川スニーカー文庫『殺人鬼の放課後』収録。『麦の海に沈む果実』の外伝的作品。ヨハンファンは必読だろう。麦海系はもっとお話の裾野を広げて欲しいのでこうした短編での取り組みは大歓迎。
「ご案内」、読売新聞2006年4月8日夕刊掲載。珍しいショートショート作品。読売掲載時の町田久美の日本画もどうせなら見たかったな。
「あなたと夜と音楽と」、2001年作品。『「ABC」殺人事件』収録。会話文のみで構成された作品。さすがに細かな部分の描写は難しくて()文でト書きを入れて補っているあたりに苦労がしのばれる。
「冷凍みかん」、1999年作品。異形コレクション『GOD』 [Amazon] 収録。星新一的なブラックさと往年の日本エスエフっぽい香り。バカバカしい話ながらも、収録作品中これが一番好きだ。
「赤い毬」、2005年作品。紀伊国屋書店の季刊誌「i feel」収録。不思議な建築物ネタは『禁じられた楽園』や『エンドゲーム』でもあったね。恩田陸的に好きな話なのかもしれない。凄みを漂わせる不思議空間を瞬時に構築出来る力はさすが。
「深夜の食欲」、1999年作品。異形コレクション『グランドホテル』 [Amazon] 収録。宮沢賢治の「注文の多い料理店」 [Amazon] を換骨奪胎したようなお話。「ヘイスティングス」のネーミングセンスがナイスである。
「いいわけ」、2004年作品。「小説現代」2004年8月号収録。元ネタはカミュの『異邦人』 [Amazon] 。これもショートショート作品。
「一千一秒殺人事件」、2004年作品。『怪談集 花月夜綺譚』 [Amazon] 収録。稲垣足歩風ジャパネスクホラー。本人もあとがきで反省しているけど、失速パターンの恩田陸。このオチはいかがなものかと。
「おはなしのつづき」、2005年作品。「飛ぶ教室」第二号収録。初めての児童文学として執筆された作品。全体的な長さの制約もあってか、当初の狙いは果たせていない気がする。
「邂逅について」、2004年作品。中井英夫へのオマージュ本『凶鳥の黒影』 [Amazon] 収録。一枚の絵から引き出された幻想について。絵を見てから何十年も経つのにこれだけ書けるんだから、そうとう吸引力のある絵だったろう。
「淋しいお城」、2006年作品。「小説現代」2006年4月号収録。いつになったら出るのか判らない講談社「ミステリーランド」作品の予告編的なお話らしい。ロアルト・ダール的な意地悪さと不条理感の詰まった一編。
「楽園を終われて」、2006年作品。「yomyom」2006年Vol.1収録。登場人物たちに近い年代なので少々身につまされる内容の作品。ワカモノ読者は、オジサンオバサンになってからもう一回読んでみような。
「卒業」、2006年作品。電子書籍サイト「Timebook Town」2006年7月7日配信。20枚でスプラッタホラーを描くとこうなるという見本。これ、ちゃんと一本長編で書いてくれないかな。
「朝日のようにさわやかに」、2006年作品。サントリーの情報誌「サントリークォータリー」2006年Winter収録。ウイントン・マルサリスは凄いよなというお話(違。
ほんとに短評で申し訳ない。もともと恩田陸は短編はあまり書かない作家なので、次にこの手の短編集が読めるのは果たしていつになることやら。[2007/05]

資産家の家庭に生まれ、何不自由なく育ち、あとは許嫁と結婚するだけ。そんな人生の絶頂期に実家が破産。許嫁にも捨てられて、生活のために教師として生きることを選んだ琴宮まりあ。しかし赴任した翔之原高校は野獣群れ集う男子校。しかも野球部顧問に担ぎ出されたまりあを部員たちのセクハラ攻撃が襲う。貞操の危機から果たして彼女は逃れることが出来るのか。
2003年刊行。シリーズ二作目。没落お嬢様が、野獣の群れ集う男子校野球部に放り込まれて、あんなことやこんなことやでセクハラされまくりながら健気に頑張るお話の続編。
太宰君はいくらなんでも、今回はやりすぎ。それはもはや性犯罪だって。でも、許しちゃうヒロインは度量広すぎ。裏ヒロイン(違)の樋口百合夫(愛称リリィ)が実は、真の萌えキャラなのではと思い始めた今日この頃。ちなみに、野球は更にどうでもよくなっている(笑)。ヒロインのイラストの出来が魅力の80%を占めている印象。[2007/05]
1941年リトアニア。ドイツ軍の侵攻は目前に迫っていた。レクター家は戦禍を逃れるために山中のロッジへと避難する。戦局は移り変わり、やがてソビエト軍の大反抗が開始される。蹂躙される東部戦線。一家にもたらされたのは悲惨な運命だった。家族を虐殺されたハンニバル少年は施設に引き取られ孤独な日々を過ごす。そこへいちはやく海外へと亡命していた叔父夫婦からの援助の手がさしのべられるのだが……。
2007年刊行。オリジナルは2006年刊。『レッド・ドラゴン』『羊たちの沈黙』 [Amazon] 『ハンニバル』で有名な人肉屍食殺人鬼ハンニバルさんの幼少期のお話。あんな変態に育ってしまったレクターさんだけど、それにはそれなりの理由があったんだよという補足エピソード。
※ちなみに『羊たちの沈黙は読んだのが昔すぎて感想が無い。あしからず。
読み終わってまず最初に確認したのは、ホントにハリスがこれを書いているのかどうか。映画のノベライズかと思った。それくらい内容があまりに軽くて薄い。単なるキャラクター小説なんじゃないかと。書かなきゃ良かったのにというまさに「蛇足」の一冊。必要無いだろこれ。
物語は第二次大戦直前からスタート。リトアニアの貴族の子息として生まれたハンニバル少年だったけど、ドイツ軍の侵攻と数年後のソ連軍の来襲。そして現地の対独協力者たちの蛮行で彼の家族は皆殺しに。その時のトラウマが実は……、という展開なのだけど。一番大事な筈の少年時代の描写がとにかく少ない。悲惨過ぎる記憶である故にハンニバル自身が封印してしまったって言い訳は判るんだけど、大事な根っ子の部分なんだから、ここはしっかり描いておくべきだろう。その後の殺人鬼としてのふるまいがあまりに堂々とし過ぎていて違和感。何、この手際の良さ!
そしてもっと気になったのは紫夫人の件。孤児となったハンニバル少年は叔父夫婦の元へ引き取られるんだけど、叔父の奥さんは元駐仏日本大使の娘だかなんだかで、色気ムンムンの和風美女。どうやらハリスはこのキャラに萌え萌えしてしまったみたい。変質者の殺人衝動の淵源に日本文化を持ち込んでくれるなと声を大にして叫びたい。前触れもなくやってくる日本文化披瀝のオンパレードにアメリカ人読者はさぞや引きまくったに違いない。だいたい与謝野晶子の和歌って世界的に有名なのか? [2007/05]