サヨコ出現のメカニズム

歴代サヨコの出現メカニズム?を可能な限り詳説。
外伝「図書室の海」対応版。
青字部分は外伝「図書室の海」に関する事項。

順番
西暦
氏名
事件
一番目
1972
不明
15年前
学園祭の実行グループが企画を募集。匿名で芝居の台本『小夜子』が送られてきた。女の子の一人芝居。舞台の真ん中に教壇。その上には真っ赤な薔薇が花瓶に活けてある。

台本の作者も演技者も不明

この年の大学合格率は良かったことから、サヨコの年は縁起がいいという発想が生まれる。サヨコ伝説のはじまり。

  1973  
14年前
◆存在せず?
1974  
13年前
◆存在せず?
二番目
1975
津村沙世子
12年前
3年前と同様に学園祭の企画を募集したが応募が無く。3年前の『小夜子』を再演することになる。『小夜子』役を公募に、美しく活発な転校生津村沙世子が志願。演劇部員とのオーディションになる。合格者には机の上に赤い薔薇が一輪置かれることになっていた。『小夜子』役を見事射止めた沙世子だったが、それを知ることも無く不慮の死を遂げる。

結局学園祭での上演は中止となり、この年の大学合格率は史上最低を記録。サヨコ伝説の確定。

  1976  
11年前
◆渡すだけのサヨコ
1977  
10年前
◆渡すだけのサヨコ
この前後に黒川赴任。サヨコ伝説への関与が疑われる。
三番目
1978
関根春
9年前
高二の3月、卒業生(渡すだけのサヨコ)から花瓶の入った戸棚の鍵を渡される。翌々日にサヨコの継承方法が書かれた匿名の手紙が到着。現在に至るシステムが完成。二番目の時の学園祭実行委員が考案したと推測される。

過去のサヨコを知る男子生徒が彼女を回想する一人芝居を上演。好評を博す。

この年は史上1、2を争う大学合格率を記録。サヨコ伝説の継承。

  1979  
8年前
◆渡すだけのサヨコ
1980  
7年前
◆渡すだけのサヨコ
四番目
1981
不明
6年前
気の強い女の子。生徒総会に訴える。こんなバカバカしい因習はやめるべきだと主張。学園祭で何も行動せず。

受験期に原因不明の高熱を発し浪人。翌年も同様の高熱を発しでノイローゼに。

  1982
志田啓一
5年前
◆渡すだけのサヨコ?
四番目の小夜子は鍵の継承をしていない筈なので、なんらかの意思が継承を代行したものと考えられる。
1983
関根夏
4年前
◆渡すだけのサヨコ
五番目
1984
不明
3年前
無言のサヨコ
始業式に花は活けたが何もしなかった。
  1985  
2年前
◆渡すだけのサヨコ
1986  
1年前
◆渡すだけのサヨコ
六番目
1987
加藤彰彦
今年
正統サヨコ。正規の手段で鍵を受け継ぎ、自らサヨコである証として、始業式に赤いチューリップを活けようとするが、津村沙世子の出現によりその意図を妨げられる。

沙世子の持つ鍵に執着し盗難事件まで起すが、謎の少女の幻影に脅かされ心臓発作を起し戦線離脱。鍵を関根秋に託す。

津村沙世子
二番目のサヨコとは同姓同名だが係累はない(と思う)。神戸のN高在学中に黒川(推定)より鍵を送られる。サヨコ伝説に興味を示し、父親の転勤に伴い転校生として登場する。加藤より先回りし真紅の薔薇の花束を花瓶に活ける。

「なにか」によって呼ばれたサヨコの本命であったと考えられ、加藤を排除し本来のサヨコとして使命を果たした。学園祭の台本もおそらく彼女が書いている。後継への鍵の継承も行っていることから、『六番目の小夜子』は彼女であったと考えて良い。

関根秋
戦線離脱した加藤から鍵を託されサヨコを継ぐが、元来の傍観者気質からか、謎の解明には熱意を見せるものの、サヨコとしての行動を取ることは無かった。
   1988   
1年後
◆渡すだけのサヨコ
おそらく女子。津村沙世子から鍵を継承。サヨコ伝説は続いていく。

付記
*年代について
本文中の記述(p80,83)から8月29日が土曜日であることが判断出来る。8/29が土曜日になるのは、過去20年をさかのぼると1998年/1992年/1987年/1981年の4年が該当する。本作の執筆時期より未来であることは無いと判断し1998年/1992年は除外。本文中に登場するワープロの普及状況から推測し1981年も除いた。よって本作は1987年から1988年の物語であると判断した。あくまでこじつけの域を出ないので深く突っ込まないように。

*関根兄弟について
関根秋の兄、姉については本文中に具体的な名前の記述が無いが、『象と耳鳴り』[祥伝社]刊の記載を元に補完した。

*底本について
単行本版の初版(1998年8月20日発行『六番目の小夜子』[新潮社]刊)を底本としている。また、外伝「図書室の海」に関しても単行本の初版(2002年2月20日発行『図書室の海』[新潮社)刊を底本とした。s

  

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