TV版の感想

NHK教育テレビで放映されたドラマ『六番目の小夜子』の各話の感想をのせてきます。
いずれはなんらかの形でTV版も総合的にまとめるつもりなので暫定的なページになると思います。

話数
サブタイトル
雑感
第一話
謎の転校生
本放送は気付くと残り3話でまったく出遅れたテレビ版。再放送してくれてありがとう>NHK。DVD化も期待してるぞ。

で、第一話である。『謎の転校生』。サブタイトルからしてこれしかないというサブタイトル。期待は高まります。ところで脚本の宮村優子ってあの「みやむー」とは関係ない人だよね。まさかね(笑)。

では、記念すべき第一話なのでキャラ別に雑感を。

潮田玲
TV版オリジナルの元気少女。表情が豊かでいい。

津村沙世子
ケレン味たっぷりの謎の転校生ぶりが見事です。あやしすぎ。

関根秋
第一印象はイマイチだったが喋ってみるとクレバーな感じが出てきてグッド。心臓の手術で入院。留年してもう一度二年生をやっている。

唐沢由紀夫
秋の弟になってしまってびっくり。キャラもかなり変わった。甘え声の「にいちゃんー」が最高。

花宮雅子
美少女過ぎ(笑)。えくぼがかわいい。

溝口祐一
おいおいおい。手芸部でオカマキャラとは。

加藤
こまっしゃくれたやられキャラって感じでいいぞ。

黒川
面白いキャスティング。何喋ってもアヤシク聞こえるんだけど。

部長のコ(おまけ)
いやかわいかったんでつい。活躍するのかな。

それにしてもおそるべき美少女度。協力で出ている普通の中坊連中のあんまりな普通ぶりと比べると差は歴然。こんな学校に行きたかったぞ。ラストで沙世子の薔薇に対抗してチューリップを活ける玲(だよね)。火花ばちばち散る女の対決にこの先への期待は高まるのであった。

あの幼女は何?とか、鍵を渡されたのが本来だったら3年生の秋ならば、2年生の玲や沙世子がサヨコをやっちゃ不味いんじゃない?とかとりあえず突っ込んどくけど、それなりにうまく料理はしてくれるのでしょう。

秋の母親が多岐川裕美。玲の両親が上杉祥三と美穂純ってあたりも渋くていいキャスティング。これから2週間楽しみです。

  

第二話
亡霊
あれ、また薔薇が活けてある。ふたりのサヨコのバトルは水面下で続く。

サヨコについてその4

「サヨコはその正体を誰にも知られてはならない」

についての伝承が多く語られた回。失敗すれば「扉がしまる」。成功すれば「扉は開かれる」。4番目のサヨコは正体がばれてしまい様々な天変地異(笑)が起きたらしい。しかし決めのセリフを言うのが必ず雅子なのが意味深長なんだけど。黒川にもやけにつっかかってたし、ちょっとアヤシイです。

サヨコの座をめぐる玲と沙世子の戦いは続きます。手紙を受け取れる筈がなかった沙世子に手紙を渡した存在と、玲を呼び出した津村と名乗る「男」。夜の学校前でのふたりの対決が熱い。それにしても異常に転校生であることに負のこだわりを見せる沙世子。転校少女ならではのトラウマがあるのか。

こんな場面に出くわしてしまった加藤クン。可哀想。原作では自業自得で自爆した感もあったけど、TV版では単なるとばっちりのような。あえなく舞台から退場。残り10話。復活はあるのか。

それにしても潮田玲(鈴木杏)の元気少女ぶりが光ります。「返すのそっちじゃない!」とか「ジャジャーン。というわけでやってまいりました!」なんてメチャクチャいいです。冷静に突っ込む秋とはいいコンビ。ホンもいいんだろけど、この主演女優自身の魅力も見逃せない。もう一人の主演女優栗山千明との競演が本当に楽しみ。

   

第三話
見えない敵
本日のイチオシはまりあ堂に決定(おいおい)。中学生にとってこの手の安価な買い食いスポットは大事です。店の雰囲気も良いです。オープンカフェだしね(笑)。いやほんと、自分の中学の時思い出します。雅子に頼んどくくらいだから、フルーツサンドはきっと人気商品なのでしょう。

才色兼備の完璧転校生津村沙世子。それだけにクラスメイトからは浮いた存在になってしまっている。普通に笑ったらかわいいのにね。おそらく転校するたびこんな目にあってきたのでは。で、予想通りというかなんというか、玲との間に友情芽生え中。判りあうにはやっぱしスポオツが一番だねえ。でも、サヨコの件にからむと依然かたくなな態度を変えようとしない沙世子。ラストの一言「六番目のサヨコはもうやめる」はどういう意味?

昭和六十三年の津村沙世子、

二番目のサヨコ

について語られた回。黒川、設楽、工藤先輩が今回の情報ソース。この年も二人のサヨコが出現しその座を争ったらしい。それが元で津村沙世子はサヨコを成功させることが出来ず、本物のサヨコの怒りを買い、文化祭当日、両親と一緒に車で学校へ来る途中国道で事故に遭い死亡したらしい。

玲の弟の不審な行動や、秋や由紀夫の父、唐沢多佳夫の登場も気になるが、なによりもラスト。碑の傍で涙する雅子。次回への引きとしては文句無しです。アルバムの紛失にも関与しているのか?

  

第四話
謎のメッセージ
うわ。夏服です。ああ生きてて良かった(笑)。妙にデザインに凝らない正統派セーラー服ってやっぱり良いですね。余談ですが、同学区内にセーラー服の学校が無かったことがわたしの学生時代最大の痛恨事です。

とにかく衣替えも終了。6月に突入。サヨコの「偽者」と「妨害者」の登場が事態をより深い混迷の淵に叩き込んでくれます。スライドにまでネタ仕込むなんて、かなり容疑者は限られてくるような気がするんだけど。いずれすべての手紙や掲示物の分類はやりたいなあ。それにしても偽サヨコの貼り紙を前にして、下駄箱からぴょこんと顔覗かせる玲&沙世子の図はグッド。本日のベストショット。

玲が妨害者の貼り紙をはがすところを、意味深に見つめていた雅子。前回の涙の件といい、図書館の本のことといいアヤシサ度アップ。教材の運搬もやってるし。OBの兄もきっと関連してくるんだろうなあ。兄貴は世代的には三番目世代かな。

アヤシイといえば秋クンついに疑惑の行動発覚。密かに暗躍しているようです。父親との複雑な関係もあるようで、今後も見逃せないぞ。北校舎の戸棚の中身を持ち去ったのはやっぱり秋クンなのでしょうか。

さてサヨコからの新しい指令書到着。これ郵送でなく毎回直接投函されてるんだ。

封印された物語に従って、
花瓶と赤いスカーフを用意せよ。

文化祭で演じられるのが『サヨコ』という題名の一人芝居であることが判明。台本は沙世子の元に届けられたが、戸棚の中身はすべて持ち去られているため、現在は行方不明。これからの文化祭へ向けての盛り上がりに期待しよう。

で、ラスト5分はまたしても怒涛の展開。やっぱり出ました不良のみなさん&野犬の群。ちょっと無理矢理な流れではあったけど、ついに沙世子のスーパーナチュラルな力が顕現。たしかにただの転校生じゃないぞ。今週はこれで終わりかと思ったら佐野美香子まで登場。なんと一色紗英だ。なるほど教育実習生ってのはアリセンですね。

  

第五話
不思議なうたごえ
驚き!2年A組の文化祭の出し物はうたごえ喫茶。溝口クンのキャラクターが変わってしまった段階でこのネタは消えたと思ってた。原作の当時ですら厳しいエピソードだと思ったのに、平成12年の中学生がやる出し物とは思えん。もちろん好きなイベントだったからいいんだけど。

今回は津村沙世子はほとんど出番なし。「力」を使ってしまったから休んでるのでしょうか。それにしても父親の転勤でこちらに転校して来た筈なのに、祖母と二人暮らしとはアヤシイ。沙世子の消息を追って新宿(うちの職場のすぐそばなんだけど)まで出かける秋と玲。うたごえ喫茶エーデルワイスに乗り込むのであった。っていうか、まだあるんでしょうかこういう店。貴重です。貴重すぎる。けっこう楽しく歌っちゃってる玲がかわいいです。

さて四番目のサヨコこと佐野美香子センセイ登場。ほぼ原作通りの人です。でも留年しちゃったのはサヨコの祟りとは関係ないのでしょうか。またしても現れた偽サヨコはやっぱり美香子センセイ?

そして遂に暴かれる「妨害者」関根秋の秘密(笑)。秋の玲に対する想いが垣間見られるシーン。ジュブナイルしてていいですね。

わりと今回はつなぎの回という印象が強かったのですが、それだけに予告編が印象的。ダブルサヨコの逆襲が始まるのか?少しぞくっとしました。前半部を締めくくる盛り上がりを期待。

  

第六話
七夕の秘密
四番目のサヨコであることを暴露される佐野美香子先生。冷静沈着にサヨコの呪いを否定して見せます。この世に理由のない不思議なんてない(京極堂かい)。サヨコを全否定です。食ってかかる雅子。なんか溝口クンも興奮してます。七夕の夜におこる「サヨコの祝福」について語る雅子。

七月七日。文化祭にサヨコの上演が決まると、
その夜の7時、本物のサヨコが姿をあらわす

津村沙世子に届けられた手紙に書かれていたエピソードのバリエーションのようです。手紙の方では、

もしサヨコのニセモノや妨害者が現れたときは
文化祭でその芝居を上演すると決めたあと、
もう一度赤い花を活けなさい
その夜サヨコの碑の元で
あなたは本物のサヨコに祝福を受ける。

となっている。雅子の話は口伝てで聞いている分、よりシンプルな形に要素がそぎ落とされていますね。なぜ雅子がそこまでサヨコにこだわるのかも依然として謎です。

今回のベストシーンは体育館の玲&沙世子。一度は諦めた玲は沙世子と共に再び謎に立ち向かうことを決意。ふたりして佐野美香子の元へ、四番目のサヨコVS六番目のサヨコの対決です。理詰めの沙世子に、情実に訴える玲。いい対比です。この対決の中でサヨコの協力者の存在が明示されます。まあ、これはバレバレだと思うんだけど。

かくして七夕の夜。サヨコ待ちスタート。流れる時間。黄昏。待ち続ける四人。暮れなずむ校舎の描写が良い雰囲気。佐野美香子(四番目のサヨコ)からの祝福を受け、ゲーム続行の喜びに湧くダブルサヨコ。協力者の意図の通りに進んでますね。軌道修正成功。

それにしても真サヨコが現れなかったのはやっぱり呼び出し方がちがっていたからなのでしょうか。あ、でも黒川が真サヨコならOKなのか。あんまり当たって欲しくない想像だなあ。

  

第七話
折り返し点を過ぎて最初の1回目。一気に三ヶ月時計の針が進みます。空前の充実回だったのではないでしょうか。

夏休みの写真部&手芸部部室兼文化祭実行委員会室。熱い。蚊取り線香が渋い。開始早々重要情報続出。文化祭のサヨコの台本についての情報。従来は夏休み前に実行委員長と演劇部部長に台本が届いていたらしい。また、文化祭終了後コピーの台本は後夜祭で全部処分するらしい(高校演劇で良く聞く話だ)。台本を破棄するイメージ映像が美しいです。

一方、玲と沙世子。台本の復元のためのヒアリング調査実行中。なんで夏休みなのに制服なの。かわいいからいいけど。そいでもって秋。こっそりと台本をポストに投函。バックの青空とのコントラストが美しい。ここでやっとタイトル。ここまで4分。

今回はベストシーンを1つに選べません。とりあえずその1

ジンクスを守るんじゃなく、あたし達でしかできない。
六番目のサヨコのジンクスを作るんだよ。

玲、凛々しいです。惚れる格好良さ。万能優等生型の沙世子がかなわないなあと思っちゃうのは、こういう時だろう。後年語り草になること請け合いの六番目のサヨコの台本はこうして出来上がっていったのだ。

そしてベストシーンその2。文化祭前日。渡り廊下のシーン。古来より文化祭前日の学園は最高の祝祭空間と化すことは多くの先人達によって証明されてきたことですが(笑)、うーんちゃんと分かって作ってる。文化祭の準備で盛り上がる生徒たち。操状態。なんだか意味も無く幸せな感じ。そして出現する「うたごえ喫茶みぞぐち」。正直戦慄しました。限られた時間内で最高の効果をあげています。やるなあ。

更にベストシーンその3。文化祭当日。早朝。北校舎。対峙する玲と秋。ここから冬服になってるのも緊張感を高めてていい演出。動揺する秋と衝撃を受ける玲、ふたりの表情がこれまた良いです。秋はまだ何か隠してそうな気がしますね。

ようやくラスト。この回は予告もいいです。ものすごい引きです。これで期待するなっていうのが無理がある。原作でも最大の見せ場となった文化祭のサヨコ上演シーンをどう捌くのか。大いに期待がつのります。

あ、忘れてた。こんなにギミック満載の回だというのに、玲のお誕生日会まであるんだなこの回は。雅子の私服ベリーキュート。溝口クンも別の意味でキュート。髪型まで決めてくるなよ、おい。でも女装はしないんだね。

さらにおまけ。加藤クン復活おめでとう。

  

第八話
恐怖の文化祭(前)
対峙する秋と玲。ついに妨害者であること認める秋。激昂する玲。なんかセツナイ。突如して吹き荒れる突風。無気味な雰囲気が盛り上がっていきます。

ついに文化祭。雅子=偽者説ほぼ確定。台本をすり替えちゃうなんてひどい(泣)。あんなに一生懸命玲と沙世子が作った台本なのに。秋が送った台本を玲と沙世子がすり替えて、そいでもって更にもう1回すり替えたわけだ。深い。前回の雪だるまのギミックがここで生きてくるわけか。でも偽者って一人じゃないような気がする。

呼び掛けの中であきらかになる歴代サヨコの肖像。二番目と四番目はこれまでさんざ語られているからいいとして、三番目が男の子でわりとがんばったこと。五番目はなにもせずにサヨコの年を終えたことが明らかになる。ここはほぼ原作通り。雅子の表情からして花宮(兄)は三番目本人なんでしょうか。

そしてクライマックス。文化祭での『六番目の小夜子』上演シーン。原作ではメチャクチャ怖いシーンとして評判を取ったわけだけど、実写ドラマでそれを実際にやってみた場合果たしてどれくらい恐怖を描き出せるのか気になっておりました。が、結論としては、まあ、及第点かな。明滅する赤と黄のランプ。閉ざされた扉。加速度的に早くなるセリフまわし。そして開かれる扉。現れたあの人。元ネタ知ってなければ相当楽しめたと思う。

  

第九話
恐怖の文化祭(後)
いきなり前回の続きから。お、キャストのテロップが画面&音声とシンクロしてて格好いい。なんて、思ってる場合じゃなくて、突然の強風に阿鼻叫喚の体育館。舞台上に現れる謎の影。シルエットだけ見るとどう見ても沙世子。でもよく僅かな時間であそこまで移動出来たよなあ。そんな中でも玲のことをちゃんと心配している秋クンはやっぱりいい奴。

んで、文化祭二日目。んー、かつてない痛い話でした。こりゃきつい。サブタイトル『魔女狩り』かと思っちゃったよ。最大の切り札サヨコの台本を手に沙世子を追い詰めていく雅子。鬼気迫ってるよあんた。いったいどうしちゃったの。必死の抗弁も虚しく、とうとうキレちゃう沙世子。ここでまたしても不思議な家鳴りが発生。かばいきれない玲。沙世子はますます追い詰められてしまうのでした。可哀想。

教室での対決もすごかったけど、碑のそばでの黒川とゆりえさんと加藤の会話は何気に意味深。「やり直せるってことはいいことだぞ」と黒川。ゆりえさん在校時代に二番目のサヨコについてなにかあったのかも。設楽によって暴露された歴代サヨコの共通点。

歴代のサヨコにはある共通する人物がいる。
みんな同じ担任のクラスだ。

ってのも見逃せない。黒川のワープロが偽台本のセリフを印刷したものであることはいいとしても、問題は誰がそれを使ったかだな。必ずしも黒川とは限らないだろうし。

  

第十話
サヨコはここにいる
ついに六番目のサヨコであることを告白する玲。でも全然信じてもらえません。雅子に冷静に論破されていきます。確かに始業式に花も活けてないし、文化祭の芝居の台本も書いていない(使われてない)わけで、「玲はサヨコじゃない」って、冷たく言い放たれても確かにしょうがないか。それにしても雅子執拗。この子のイメージかなり変わりました。

今回はブランコのシーンといい、体育館でのバスケシーンといい、以前使われたシーンがシチュエーションを変えて再現されていて面白かった。欲を言えばもうちょっとひねって使って欲しかったけど。

度重なるサヨコ指令の失敗、認めてもらえない悔しさでへこみまくっていた玲。どうしてあたしじゃだめなんだろうって、これはセツナイ。それでも沙世子の励ましを受けつつ、真実を知りたいという強い思いを起爆剤に、黒川との対決を決意していく過程がうまく描かれてましたね。

更に秋。決して人物を撮ろうとしない秋。鏡を覗こうとしなかった秋が遂にサヨコ伝説に向き合う決意を固めるまでの描写も秀逸。自分で自分を撮影するシーンはちょっぴし泣けた。なんだかんだいって父親してる多佳雄パパも良かったですね。

かくして今年のサヨコに決着をつけるべく宣戦布告する秋。

先生はこの中学の一番目のサヨコだった

いきなりすごい告発です。ええっ、そうだったの?やっぱり文化祭での謎の写真に意味があったのでしょうか。黒川吊し上げスタート(笑)。さあ佳境に突入。ラスト2回だ。

 

第十一話
サヨコの正体
今回は黒川先生独壇場。あんがいあっさり認めちゃうんだ。まさか一番目のサヨコだったとは。ってことは黒川まだ30歳なのか!がーん。俺より年下だったとはショック。二番目の時はOBで、三番目の時は教育実習生ねえ。よく秋そこまで調べたね。

しかし黒川いわく、

鍵と指令書を3年ごとに送る。
送られた生徒のその後を見守る。
俺がしたことはそれだけだ。それで全部。

ってことだから、伝承のかなりの部分は生徒たちの間で噂として自然発生したものだろうし、、実行委員会のマニュアルも歴代の委員達が作ったものなのでしょう。確かにサヨコ伝説は黒川の手を離れつつあるようです。

そして雅子。ついに玲の前に偽者としての姿をあらわしたものの、依然としてなぜそこまでサヨコにこだわるかは明らかにされず。最終回まで引っ張るか。それにしてもこのコイメージがらっと変わっちゃいましたね。後半以降の雅子はブラックまあ」と呼ぶべきだろう。由紀夫との仲もアヤシイ。やっぱり溝口クンはダミーだったのか。可哀想。

さてラスト。やっぱり燃やすか北校舎。「古い館は最後に燃えなくてはならない」という古今不滅の法則はここでも生きていた。原作ではこの炎の洗礼を受けてなお、不死鳥のごとくサヨコ伝説は復活し受け継がれていくわけだけど、TV版はどうなる。最後にもうひとひねり欲しいところだけど。

  

第十二話
そして扉が開く
最終回。あいかわらず燃えております北校舎。燃えさかる炎の中、雅子の絶唱が素晴らしいです。この瞬間完全に主役コンビを喰ってます。化けたねこのコ。

んで、雅子の想いを受け止めて、危険を省みず封印された戸棚へ戻る玲。この場面はサヨコ伝説を守るつもりであれば、台本でなく花瓶か実行委員会のマニュアルを持ち出すべきで、あえて台本(しかも玲にとっては偽の)を持ちだしたところに、雅子に対する玲の友情を感じることが出来て良いシーンですね。

そして逃げられなくなった玲を救いに現れる王子様(笑)はやっぱり秋じゃなくて沙世子なんだな。諦めかけた玲を励ます沙世子。二人だから助かる。二人で力を合わせて。一方的な依存関係に陥らない、対等に助けあう二人。うーんテーマは友情ですね。

さて、北校舎が燃え落ちると、あとは閉じ行く物語の余韻を味わいつつラストシーンへ。静かにエピソードが紡がれ、それぞれの扉が開いていきます。三番目のサヨコだった兄の事を語る雅子。憑き物が落ちた感じです。こうしてた方がやっぱりかわいいぞ。同時平行で学校でも明らかにされる偽サヨコの謎。加藤もちょっぴり成長の兆しがうかがえて微笑ましいです。

サヨコなんていない
サヨコはいつでもいる

このセリフが実に印象的。西浜中学でのこれからのサヨコのありかたを示しているような気がします。誰かにとってサヨコが必要になったとき、再びサヨコ伝説は蘇るのはないでしょうか。

碑のまわりに花の種を植える沙世子。思えばこれが彼女なりの餞別だったのでしょうか。もう鍵はいらないなと問われて微笑む沙世子。彼女もまた扉を一つ開けたようです。

風景ではなく人物を取り始める秋。一番最初はやっぱり玲からなのか。そして多佳雄パパとの和解。「おとうさん」って呼ばせるのはあまりに直球勝負だけど、ま、この物語ならアリとしよう。

そしてクライマックス。玲と沙世子の別れのシーン。そう、転校生とはいつかは去っていくもの。お客さんだもんね。始めて互いの名前を呼びあうふたり。予想通りの王道パターンなんだけど、効果として有効であるから王道なわけで、

忘れないから

もうこのヘンから涙で画面がにじんでよく見えないわたし(泣)。全国100万人(推定)のサヨコファンもきっと忘れないぞ。『破稿・銀河鉄道の夜』(芝居です。マイナー作品だけど知ってる人いる?)のラストを髣髴とさせる、切なくも爽やかな別れのシーンでした。

で、大ラス。絶対あるんじゃないかと思ってたサヨコ伝説の継承。でもよその学校でやってるとは?普遍的な存在としてのサヨコを現わしたかったのでしょうか。謎を残しつつ劇終。気になるぞ。

   

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